舛添都知事、定例会見での主なやりとり

2016年5月13日19時54分  スポーツ報知
  • 舛添要一東京都知事

 東京都の舛添要一知事(67)が13日、都庁での定例会見に出席した。参院議員時代の2013、14年の家族との旅行費や、都内の自宅や神奈川・湯河原町にある別荘近くの飲食店での飲食費を自らの政治団体の政治資金収支報告書に記載した疑いなどについて、初めて説明した。会見での主なやりとりは、以下の通り。

 ―政治家として、自身の立場をどう考えているか。

 「疑惑を持たれることは政治家として恥ずかしいこと。二度と起きないよう、しっかりと仕事をして都民の皆様のために今まで以上に、東京を世界一の街にするため、全身全霊で打ち込んでいきたい」

 ―なぜミスが起きたのか。

 「会計担当者は政治資金として使ったものと、私の私的な支出、両方の領収書を処理する。毎日領収書の仕分けをすればいいが、していない。その時の勘違いがあったということ。人間だから100%ミスがないとは言えない。システム的に今回のことを招いたのであれば、変えないといけないな、ということ。責任者はすでに退職しているし、お年を召した方。その人に間違っているというつもりはない。誰が悪かったとは言いたくない」

 ―ホテルでは、家族と一緒だったということでいいのか。

 「それで間違いない」

 ―それはプライベートと思っていないのか。

 「緊急かつ重要な会議をしないといけなくなったが、日程的に、この日(家族で宿泊していた日)しかなかった。ただ、せっかくの正月休み。子供たちにも約束していた。会議室を取ってやるものでもなく、懸案のことを泊まっていた部屋で話し合った。私の認識としては政治に関係していたから政治資金として支出したが、それなら家族の部屋を使わないで、もう1部屋取ればよかった。誤解を招いたということで、そこは反省している」

 ―知事は続けるつもりか。

 「全力を挙げて仕事をする。都知事としての職責を果たすのが、私のやるべき仕事だと思っている」

 ―今回、問題になったこと以外で、疑惑を持たれそうなものはないのか。

 「今日は週刊誌の記事で指摘されたものについて、全力を挙げて調べた。今のところ、今回のようなものはないと思っているし、きちんとしているつもりだが、今後精査していきたい」

 ―飲食店などで、領収書にきちんと名前を書いてもらなわないことが、混同の原因となったのでは。

 「店ではレジから出てきた領収書をパッともらうことの方が多かった。『(宛名を)何と書きますか?』と聞かれることもあったが、こちらから『〇〇と書いてください』と言うことはなかった。今後はどういう形でやっていくかを考えないといけない」

 ―話し合いをホテルではなく都内でやることは考えなかったのか。

 「たとえば(14年は)都知事選に出るかどうかでマスコミの皆さんに追い掛けられていた時。私の自宅で会合をやるといっても、家の前の門でマスコミに張り込まれると、こういう話し合いは無理。皆さんの方がご存じかと」

 ―ホテルには、どのような立場の人が何人くらい来たのか。

 「政治的なものに関わり、相手のプライバシーに関わることなので、詳細は控えさせてほしい」

 ―都のトップがこのような状況だと、他の職員は忸怩(じくじ)たる思いを持っているのでは。

 「それは、私が一番持っている。全身全霊を尽くして行きたい」

 ―今回の説明で、有権者は納得すると思うか。

 「それは有権者の皆さんのご判断ですが、私は真摯(しんし)に調べて真摯な対応を取ったと思っている。あとは、有権者の方がどう考えるか」

 ―家族の反応は。

 「家族のことは引き合いに出したくない。それよりも、心を痛めているのは店の方々のこと。取材活動の中で臨時休業しないと駄目だとか、店を閉めないといけない(状況になった)。ご迷惑おかけして本当に申し訳ない。1件ずつ謝りに回りたいくらい。その点は心から申し訳ないと思う。私から言うのもおかしいが、節度ある取材をしてもらえれば」

 ―もし、自分以外が都知事をやっていて、このような問題が出たらどう見るか。

 「仮定の話だから、それにお答えするのは差し控えたい。今は私の説明をしているということ。私の説明で批判があれば、さらなる努力をしていかなければならないと思う。仕事で成果を挙げて納得をして頂きたい」

 ―他人の金に謙虚でないというイメージがある。

 「ハイ、私の不徳の致すところだと思う。真摯に受け止め、反省していきたい。政治活動の資質ということになると思うので…」

 ―ホテルには遊戯施設があるが、子供たちは利用していたのか。

 「記憶にない。ただ、私もプールで泳いだという記憶は残っている。温泉プールみたいなところで…。あと、泊まっていたのは高層のフロアで、初日の出がよく見えたという記憶はあります」

 ―説明責任が果たせているかを判断するのは誰だと思うか。

 「都民の皆さんだと思う」

 ―もし、その人たちから「ダメ」という声が上がったら。

 「1300万人の声を、どういった形で聞くことができるのか…。いろんなご批判もあると思うし、それはお受けするつもりだが、私は真摯に話したつもり」

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