スペインで「魔法少女まどか☆マギカ」からインスピレーションを得た映画「マジカル・ガール」が生まれたと思えば、今度はイタリアから「鋼鉄ジーグ」をモチーフにした映画「皆はこう呼んだ『鋼鉄ジーグ』」がやって来ました。東京で開催された「イタリア映画祭2016」(朝日新聞社など主催)で4月29日に上映したのち、ステージに上がったガブリエーレ・マイネッティ監督は、観客に向かって「すべて心得ている」という口ぶりで言いました。
「わかっています。皆さんがお聞きになりたいのは、なぜグレンダイザーでもマジンガーZでもなくジーグなのか、ということですよね?」
あぁ、どうしてそこでジーグの同路線の後番組「マグネロボ ガ・キーン」を出してあげないの? かわいそうなガ・キーン……と思った方があの会場にどのくらいいたかわかりませんが(そしてもしかしたらガ・キーンにも言及したのに通訳さんが言い漏らしてしまったのかも知れませんが)、マイネッティ監督は得々とした顔で言いました。
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1967年、東京生まれ。91年、朝日新聞社入社。文化くらし報道部でアニメやマンガを担当。ツイッターでもつぶやいています。単行本「1面トップはロボットアニメ 小原篤のアニマゲ丼」(日本評論社)発売中。
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