特許取得 消費者に近い発明分野で女性が存在感

特許取得 消費者に近い発明分野で女性が存在感
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発明者として特許の取得に関わる女性の割合が食品業界では30%を超えるなど、消費者に近い分野を中心に、発明の分野で女性の存在感が高まっていることが分かりました。
これは日本政策投資銀行が、ことし3月の時点で有効なおよそ100万件の特許について調べたものです。
それによりますと、これらの特許のうち、女性が発明者として関わっている特許の割合は全体で9%にとどまりました。しかし業界別に見ますと、最も女性が関わった割合が高いのは「食料品」で38%、次いで「医薬品」が26%となっていて、消費者に近いこれらの業界では、発明の分野で女性の存在感が高まっていることが分かります。
一方、「機械」は4%、自動車などの「輸送用機器」は6%と低い水準にとどまっています。
女性が特許に関わる割合は、出願件数でも10年前までは8%程度でしたが、4年前の平成24年からは10%を超え、増える傾向にあるということです。
今回の調査結果について、日本政策投資銀行の餅友佳里さんは「企業の側も研究開発の時点から女性の視点を反映させ、実際に開発された商品が消費者のニーズに合うという体験をすることで、女性の研究者を増やすメリットに気付き始めている。今後も発明の分野で女性の存在感はさらに高まっていくと思う」と話しています。