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ナースほど誇れる仕事はありません

ナースコールで呼ばれる超忙しい看護師のひとりごと

めまいや頭痛、何科にいけばいいの?わからない時は「総合診療科」へどうぞ

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総合診療科、聞き慣れない名前ですが、大きな病院などで診療科がたくさんあり、どの診療科を受信すれば良いかが、自分でわからない場合の窓口です。原因の不明熱、めまい、頭痛などで大きな病院を受診した時、総合診療科がある場合に受診します。

総合診療科では、どんな診療が行われるのか解説します。

 

総合診療科の役割

近年、大学病院や地域の中核病院*など大きな医療機関では、診療科が細分化されてきています。そのため、どの診療科を受信したら良いのか、わからないことが少なくありません。そのような場合の窓口となるのが、総合診療科です。主に内科の病気を診ることから、総合内科、総合診療部などという名称の病院もあります。

*中核病院とは、検査機器がそろっていたり、病床数が多いなど、地域医療の中心となるような医療機関の事。

総合診療科の窓口機能と特徴

総合診療科(そうごうしんりょうか)とは、医療における診療科のひとつで、あまりにも専門化・細分化しすぎた現代医療の中で、全人的に人間を捉え、特定の臓器・疾患に限定せず多角的に診療を行う部門。また、外来初診の「症状」のみの患者に迅速かつ適切に「診断」をつける科でもある。医療機関・大学によっては総合診療部ともいう。

出典:Wikipedia

例えば一口に内科と言っても、より細かい専門分野に分かれ、

  • 消化器内科
  • 循環器内科
  • 呼吸器内科
  • 血液内科
  • 神経内科
  • 心療内科
  • 感染症内科
  • などなど

診療科は実に多岐に渡ります。これではどの科を受診したら良いのかわかりません。また、以前に診察していた診療科へいったところ、「この症状は◯◯科で診てもらって」と言われて、改めて別の科を受診することになる場合も少なくありません。

特徴

脳卒中や心臓病など、診断・治療が遅れると危険な病気でも、症状が軽い場合に病院に言ってから診療科を探したり、複数の診療科を回ったりすることで、診断や治療の遅れに繋がり、生命に関わる場合もあります。このような場合に、総合診療科が受診の窓口として機能しています。

可能性のある病気に関して、すべての検査を行うのは、物理的、時間的、費用の面などで不可能です。そのため、総合診療科では「面接」を重視して、面接や診察を繰り返し、推測しながら疑わしい病気を絞り込んでいきます。病状からは診断が難しいケースもありますが、すべての病気の可能性を疑って、原因がわかりにくい病気を、丁寧に診断します。

病気の診断はどのように行うか

症状疑われる主な病気
発熱 かぜ、インフルエンザ、結核、腎盂腎炎
感染性心内膜炎、ストレスなど
めまい 良性発作性頭位めまい症、メニエール病、心臓病
小脳出血、胃腸からの出血、ストレスなど
頭痛 肩こり、片頭痛、髄膜炎、クモ膜下出血
薬の影響、ストレスなど

 

発熱の場合に疑われる病気の例
 短期長期
高熱 かぜ、結核など 膠原病、悪性リンパ腫など
微熱 かぜ、結核、感染性心内膜炎など がん、うつなど

 

めまい、不明熱、頭痛などの、よくある症状から推測される病気や原因は様々ですが、症状から診断するのは難しい場合もあります。

例えば熱がある場合、微熱ならかぜが疑われますが、感染性心内膜炎という心臓の病気の場合もあります。高熱ならインフルエンザが真っ先に疑われますが、腎盂腎炎という腎臓の病気のこともあります。

かぜのようなよく見られる病気から、発症例の少ない病気まで、すべての可能性を推測して病気を見つけていきます。

 

総合診療科の診察

総合診療科では以下の様な診察を行います。

  • 面接・診察を行う
  • 必要に応じ迅速検査を行う
  • 診断・治療を行う

面接・診察

面接とは、問診のことですが通常の問診より多くの時間をかけ、患者さんの話をより詳しく聞きます。生活習慣や気にかかることなども含め、症状とは直接関係の無いような、日常生活の話題などから、疑わしい病気を絞りだすヒントが得られることが多くあります。

迅速検査

感染症の疑いがある場合などは、必要に応じて迅速検査も行い、早急な診断・治療が必要な病気を見つけていきます。総合診療科で行う迅速検査は

  • インフルエンザウイルス
  • アデノウイルス
  • レジオネラ菌
  • 肺炎球菌

などの感染症の検査や

胸の苦しさがある場合に行う心筋梗塞の検査、また基本的な尿検査、薬物検査など、約10種類です。その他に専門的な検査が必要な場合には、専門の診療科に検査を依頼します。

診断・治療

専門の診療科で診断がつきにくい場合は、総合診療科で診断することがあります。疑いのある病気を絞り込む家庭で、総合診療科では必要な診療が難しい場合は、専門の診療科と連携して診断を進めます。

総合診療科で治療できる内科の病気は、総合診療科で治療も行います。かかりつけ医や患者さんが通院している医療機関などど連携して治療を行うこともあります。

 

まとめ

大きな病院などでは、診療科(特に内科)が専門に細分化され、どの科を受診したら良いのかわからないことも多い。そのような時の窓口となるのが総合診療科です。

参考:総合診療科がある医療機関の一覧 日本プライマリ・ケア連合学会

今日は看護の日です。今年1月に書いた

www.nurse-diaries.com

で募集をお知らせした「忘れられない看護エピソード」の表彰式が8日にありました。今回は一般の部の最優秀賞の作品がショートムービーとなり、公開されています。

一般の方からの応募作品も、看護師からの応募作品もどれもステキなエピソードばかり。看護師を辞めたい、と思った時や仕事で悩んだ時などに読んで欲しい作品ばかりです。もちろん看護師でなくても、何かが伝わってきます。

すべての受賞作品は第6回「忘れられない看護エピソード」ページからダウンロードできます

「ナースのひとりごと」~今日も1ページ