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 社民党の吉田忠智党首が12日の党会合で、参院選に向けて「民進党との合流」と、「比例区で他の野党との統一名簿」を検討課題に挙げた。党勢が回復しないなか、参院選比例区で改選を迎える党首自身も落選するとの危機感があるからだ。候補一本化が進む1人区を除くと野党連携が進まない現状への焦りもある。

 吉田氏の発言の背景には、苦しい社民の内情がある。夏の参院選では、吉田氏と福島瑞穂副党首が改選を迎えるが、13年参院選では約126万票に激減し、1議席しか確保できなかった。今回の得票が前回並みにとどまれば、吉田氏と福島氏のいずれかが落選する可能性がある。党員・協力党員は約1万6千人(15年10月末時点)。約20年前の約4万人から減少が続く。

 だが、「民進との合流」論には早速、ほかの社民議員から「参院選前はない。党首が考えても、反対だ」「政策が違うので私は民進には行かない」などと反発が相次いだ。党首の落選も現実味を帯びるなか、吉田氏の発言が「保身ととられないか」(党関係者)と懸念する声もあがる。

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