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予告映像も公開アームストロングの選手時代を忠実に再現 「疑惑のチャンピオン」試写会レポート

2016/05/12 17:00更新

by 松尾修作 / Shusaku MATSUO
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 ツール・ド・フランスを7連覇し、その後ドーピングを行ったと告白したことで記録を剥奪された元プロロードレーサー、ランス・アームストロング(アメリカ)の半生を描いた映画「疑惑のチャンピオン」が7月2日、ツール・ド・フランスの開幕に合わせて公開される。上映に先立ち試写会が行われ、12日には予告映像が公開された。

俳優のベン・フォスター演じるアームストロングの表情やバイク、アクセサリーまで忠実に再現されていた Photo: LARRY HORRICKS ©2015 STUDIOCANAL S.A. ALL RIGHTS RESERVED俳優のベン・フォスター演じるアームストロングの表情やバイク、アクセサリーまで忠実に再現されていた Photo: LARRY HORRICKS ©2015 STUDIOCANAL S.A. ALL RIGHTS RESERVED

“限りなく真実に近い”フィクション

 ストーリーはアームストロングが欧州でレース活動を開始する場面からスタート。劇中には往年のライダーや関係者が実名で描かれる。チームメートだったフロイド・ランディス(アメリカ)や医師のミケーレ・フェラーリ(イタリア)、監督だったヨハン・ブリュイネール(ベルギー)など、一目で誰だか分かるほどそっくりだ。

 登場する機材が年代ごとに忠実に再現されているのも見逃せない。選手のバイクや所属チームのジャージ、チームカーやバスにいたるまで、実際にアルプスで撮影したという背景と重ねると、まるで当時の映像をそのまま観ているようだった。

「疑惑のチャンピオン」ポスター 「疑惑のチャンピオン」ポスター 

 ドーピング行為についても生々しく再現している。血液ドーピングに詳しくない人は、劇中で再現されたドーピング行為の種類や陽性回避の手法を目の当たりすることで、よりリアルな印象を持つだろう。行為に手を染めるに至る選手の心情の描写にも注目だ。

 実際の走行シーンはサイクリング・コンサルタントで元選手だったデイヴィッド・ミラー氏(イギリス)が、出演する選手集めから手がけた。ミラーは「至近距離からの撮影で、パーソナルな映像を見せるよう試みた」とコメント。往年のサイクルロードレースファンから、映画ファンまで幅広い層が納得できる実録ドラマといえる。(敬称・呼称略)

「疑惑のチャンピオン」上映情報・作品概要

公開日: 2016年7月2日(土)
上映館: 丸の内ピカデリー、新宿ピカデリーほか全国公開
上映時間:103分
      ◇         ◇
監督: スティーヴン・フリアーズ
原案:「Seven Deadly Sins: My Pursuit of Lance Armstrong」デイヴィッド・ウォルシュ著
出演: ベン・フォスター、クリス・オダウド、ギヨーム・カネ、ダスティン・ホフマン
原題:「The Program」
配給: ロングライド
2015年/イギリス/英語(日本語字幕)

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