京都府南北、高速道で直結 16年度中 京丹後-木津川 1時間55分
京都府は12日、2016年度中に、府北端の京丹後市から南端の木津川市まで高速道路が直結する見通しだと発表した。未開通区間だった山陰近畿自動車道の与謝天橋立-京丹後大宮(4・3キロ)、新名神高速道路の城陽-八幡(3・5キロ)が、いずれも16年度中に完成するめどがついた。府内を南北に貫く高速道路構想の策定から30年近くたち、ようやく実現にこぎ着けることとなった。
■構想30年、未開通区間めど
府によると、京丹後市から木津川市まで約140キロが高速道路でつながると、車での移動の所要時間は現行より20分早い1時間55分になる、という。
山陰近畿道の与謝天橋立(宮津市)以北の延伸事業で、府は16年度当初予算と15年度補正予算で計27億円を計上し、京丹後大宮まで年内に開通できる財源が確保できた。この区間は2005年度着手で、計画より2年遅れの完成。事業費は169億円。
京奈和自動車道の城陽と第二京阪道路の八幡を結ぶ新名神の一部区間も、事業主体の西日本高速が16年度中の開通を予定しており、府南部地域の未接続区間が解消される。
府は1990年策定の第4次総合開発計画で、府南北を縦貫する高速道路整備構想を立てた。おおむね10年間で完成する予定だったが、財政難や難工事で大幅に遅れた。府道路計画課は「災害時における緊急輸送の強化や、南部の関西文化学術研究都市と北中部の工業団地が直接結ばれ、交流が一層促進される」と期待する。
【 2016年05月12日 23時00分 】