津田大介 災害報道批判に苦言「役割を再定義する必要がある」
ウェブを使った新しいジャーナリズムの実践者として知られる、ジャーナリストでメディア・アクティビストの津田大介氏。熊本地震の災害報道バッシングで見えたこととは。
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熊本地震を巡る報道――とりわけテレビの災害報道や現地の取材者に対するネットからのバッシングが止まらない。
批判されるのには相応の理由がある。関西テレビは4月18日、熊本で取材中だった同社の中継車がガソリンスタンド付近で給油待ちをしていた車の列に割り込んで給油したことを謝罪した。同日、毎日放送の山中真アナウンサーも自身のツイッターに謝罪ツイートを投稿。こちらは2度目の震度7の地震直後だった16日に取材用弁当の写真を投稿したことに対し、現地の食料事情を考慮しない配慮に欠けたツイートであると非難が殺到したからである。
21日にはTBSのニュース番組「Nスタ」のリポーターが今回の地震で多大な被害を受けた熊本県益城町の避難所前で生中継していたところ、被災者と見られる男性から「見せ物じゃねえ、どっか行け!」と詰め寄られ、スタジオに切り替わる一幕があった。ネットではクレームを入れた男性に対する喝采の声が並び、ここぞとばかりに被災地のマスメディアの取材姿勢を責め立てた。
こうした背景には、画像や動画を簡単に撮影し、ネットに投稿できるSNSの爆発的な普及がある。これまでは被災地の現場で当たり前のように“許されていた”取材が、当事者たちから晒され、感情が伝播しやすいSNSで拡散することで部外者や、やじ馬も巻き込み、マスメディアに対する怒りが増幅していくのだ。
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