首都圏郊外にありながら、独自の上映企画を連発して話題を集めている立川の映画館「シネマシティ」。昨年、数百万円をかけてスピーカーをリニューアルし、『マッド・マックス 怒りのデス・ロード』を“爆音上映”してヒットを飛ばしたが、この4月からは、なんと6000万円超のスピーカーを新たに導入し、“極上爆音上映”を行うという無謀な興行を行っている。
6000万円のスピーカーで
極上の映画体験を提供
東京郊外の立川に「シネマシティ」というシネマコンプレックス(シネコン)がある。シネコンとしては珍しい独立資本系で、6スクリーンの「シネマ・ワン」、そして5スクリーンの「シネマ・ツー」の2館を運営している。
都心からのアクセスは決して良いとはいえない立地だが、今、このシネコンには地方からも多くの観客が詰めかけている。目当てはシネマシティでしか味わえない上映方式「極上爆音上映」だ。
現在は『マッドマックス 怒りのデス・ロード』などの作品で極爆上映を行っており、平日の昼下がりだというのに、客席はほぼ満席。それだけでも普通の映画館とは違う雰囲気なのだが、何よりも異様な迫力を生み出しているのが、スクリーンの周りに幕がなく、その両端に7基のユニットがタテに並んだ巨大なスピーカーがドンと吊り下げられていることだ。
これは、ライブ会場などで見かけることの多い「ラインアレイスピーカー」と呼ばれるもので、その金額は、なんと6000万円超え。このラインアレイに加え、増発されたサブウーファー(低音域スピーカー)から重低音を響かせて行われるのが極爆上映なのだ。
予告編から本編が始まると、素人でもハッキリわかるほど音の迫力が違う。ウーファーから響き渡るマシンの爆音が客席をビリビリと揺らし、砂嵐に巻き込まれるシーンなどは想像以上の没入感。ただ音が大きいだけでなく、クリアでリアルな音像に全身を包まれるような感覚だ。
まさに極上の映画体験であることは間違いないのだが、とはいえ6000万円もの巨費をかけて採算は採れるのか。この無謀ともいえる極上爆音上映の仕掛け人である、シネマシティ株式会社企画室室長の遠山武志さんに話を伺った。