2015年12月15日15時30分
大阪市西成区にある「釜ケ崎」は日雇い労働者の街と言われる。では、なぜ労働者が集まってくるのか。釜ケ崎が「寄せ場」(寄り場ともいう)になっているからだ。
午前5時、西成労働福祉センターのシャッターが開くと、待ちかねたようにマイクロバスやワゴン車が横付けされる。運転席から降りた男たちが「一般土工9500円」など求人条件を書いた板をフロントガラスに立てかける。
その男たちがセンターにあふれる日雇い仕事を求める労働者たちに「はたらかへんか」と声をかける。毎朝の寄せ場の光景だが、先日、久しぶりにのぞいて驚いた。車は十数台。労働者は100人ほど。5年前と比べても半減した印象だ。「かつての10分の1や」と古手の労働者が話してくれたが、労働市場としての機能が急速に低下していることを実感させられる光景だった。
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