ひと昔前なら話は別かも知れないですが、今の時代には、近しい身内(特に配偶者)にはブログを開示しておいた方がメリットが大きい、と思うわけです。
私が思う、「配偶者にブログを開示する」ことのメリットは下のような感じです。
1.自分と対等の立場の人として、客観的な視点や助言を提示してもらえる
2.炎上しそうな記事の防波堤になってくれる
3.奥様に読ませられないような記事はそもそもネットに公開するべきではない
4.相互理解の一助、コミュニケーションの素材にもなる
5.ブログ関連で仕事やオフ会などがあった時の話が早い
順番にいきます。
1.自分と対等の立場の人として、客観的な視点や助言を提示してもらえる
以前も何度か書いていますが、「自分の文章を客観的な視点で読む」というのは、プロの作家さんにとってすらひっじょーーーに難しいことです。普通の人にとっては殆ど不可能事であると言って間違いありません。
むかーし、こんなことを書きました。
「自分が読む自分の文章」と、「他人が読む自分の文章」は完全な別物である。自分が自分で読む程には、自分の文章は面白くないのだ。
面白い、面白くないだけの話ではなく、自分の考えに明確な誤りがあったり、事実誤認がはっきり紛れ込んでいる時ですら、自分ひとりでは気づきにくいのです。プロであれば、編集者さんが仕事としてその辺のチェックを行ってくれるんですが、素人ではなかなかそういう訳にもいかないです。
そんな時、「自分ではない人」が、事前に自分の文章を読んでくれるというのは、非常に非常に大きなことです。
しんざきは、子育てについての文章とか、ちょっと入り組んだ雑文を書く時には、しばしばしんざき奥様に「ねえねえ、時間ある時にちょっとこれ読んでみてくれない?」と聞きます。ありがたいことに、しんざき奥様はブログを書くことに理解をもってくれていますし、不倒城に興味をもってくれてもいます(多分)ので、大抵記事を読んでくれますし、色々と気づいた部分を教えてくれます。そして、そういう「気づいた部分」は、大体の場合私が「気づけなかった」部分でもあります。
ただしレトロゲーム記事だけはほぼ一顧だにしてくれません。レトロゲームブログなのに。なんということでしょう。
あと、しんざき奥様はスポーツにほぼなんの興味もないので、スポーツ系のネタを書いた時にも多分読んでくれないと思います。あんまり書かないですが。
2.炎上しそうな記事の防波堤になってくれる
3.奥様に読ませられないような記事はそもそもネットに公開するべきではない
この二つは関連しています。
今の時代、ブログでひどい内容を書いてしまって、それを責める反応が大量にやってきて大炎上してブログ閉鎖、というケースは枚挙に暇がありません。
炎上狙いでPV稼ぎだー、というアレな人についてはまあどうでもいいですが、一般的な感覚の人にとっては、「ついうっかり変なことを書いて炎上」という事態は防ぎたいところでしょう。
特にアクセスが欲しいブロガーは、ついつい記事の内容を先鋭化させてしまい勝ちです。それに伴って、一般的な感覚でのファールラインをつい忘れてしまうこともあるかもしれません。
そういう意味で、ブログ炎上を事前に防ぐ、ないし「こんなこと書いていいの?」と一般的な視点で一言聞いてくれる他人の存在というものは、とても大きいのではないかと私は思うのです。
また、内容としても、一番身近な身内に読ませることをためらうような内容は、そもそもたくさんの他人に開示していいような内容ではない、ことが多いと思われます。まあ、人によっては「身近だからこそ開示したくない」話というのもあるのかもしれませんが、どっちにしても夫婦間で隠しごとになるようなことを、不特定多数の他人に大声で発表するのはちょっとどうなのかと思います。
配偶者の存在が安全ブレーキになる、という側面も、おそらくあるのではないかと。
しんざきはしんざき奥様の倫理感やバランス感覚を非常に信頼していますので、万一変な記事を書きそうになったら止めてくれるんじゃないかと思います。まあ、そもそも炎上するような記事を不倒城で書いた記憶がありませんが。
なお、しんざきは割とオープンな性格でして、このブログに書いてあるようなしょーもないことは普段の生活でもくっちゃべっていますので、特に隠すメリットはありません。
4.相互理解の一助、コミュニケーションの素材にもなる
以前も書きましたが、結婚生活に限らず、身近な人とうまく過ごす為の必須要件は「関心量の調節」だと思います。
手前味噌ですが、ちょっと引用してみます。
お互いへの関心のバランスが悪いと、コミュニケーションのバランスが崩れる。一方は反応欲求を満たすことが出来ず、一方は発信欲求を満たすことが出来ず、不満はどんどん蓄積されていく。相手が関心をもっていることへの関心が薄いと、無理解のペースが速まる。相手が何を楽しんでいるか分からないから、楽しい時間を共有出来ない。相手が何に苦労をしているかが分からないから、相手のペース配分に納得することも出来ないし、相手の疲れに共感することも出来ない。仕事にかまけている旦那の家庭が上手くいかないのは、その多くが「関心の配分」の調整ミスに由来している。
勿論普段の会話もそうなんですが、「自分がなんについて、どんな関心を持っているか」ということを伝えるために、ブログというツールはまさにうってつけです。なにせ、「自分が興味をもっているものについて書く」のがブログなのですから、これ以上のツールはありません。
自分が興味をもっていること、それについて語っていることを開示する。それについて会話する、対話する。そういったことが、日常生活においてコミュニケーションを深める、重要な一助になることは間違いありません。
5.ブログ関連で仕事やオフ会などがあった時の話が早い
話が早い気がするんですが、しんざきについていえばブログ関連で仕事をすることもオフ会に出ることも滅多にないのであまりメリットではありません。誰かお声がけください。
というような感じで、奥様や旦那様にブログを共有することは、非常にメリットだらけだと思うのです。
「客観的に読んでくれる、対等の立場の人がいる」というだけでも大きなアドバンテージだと思いますので、既婚ブロガーで配偶者にブログを内緒にしている方は、是非ご検討を。
ちなみにしんざきは、時にはかなりアホな内容の記事(こういうのとか)も書いており、それもしんざき奥様の目には留まっていると思うのですが、そっとスルーしてくれています。奥様優しい。
今日書きたいことはそれくらい。