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【異論暴論】
現代の《デュープス》はだれだ!? 総力特集「共産主義者は眠らせない」 正論5月号好評発売中
戦前の日本は右翼に支配されていた-というイメージを持つ人は多い。が、そう思いながら歴史の本をめくると、次々と疑問がわいてくる。
なぜ右翼の日本は、左翼・共産主義の総本山だったソ連と不可侵条約を結んだのか。戦争しないに越したことはないが、右翼国家なら、米国の前にまず左翼国家と戦うのが筋のはずだ。日中戦争も中国共産党との戦闘はほとんどなく、国民党政権とばかり戦ったのが奇妙だ。対日戦で疲弊した国民党を中国共産党は台湾に追い出したのだから、右翼日本が中国の左翼を助けたことになる。
実は、右翼と思われていた過去の日本は左翼のインテリや政治家がリードした左翼国家で、彼らが、ソ連や中国共産党と連携して日本の共産化を誘導していたのではないか。本特集では、そうした観点から近現代史研究家の林千勝氏が論稿を寄せている。青山学院大の福井義高教授は、張作霖爆殺ソ連犯行説の重要証言を紹介する。日本の中国“侵略”の始まりとされる事件の黒幕がソ連だったら…。