1977年にレコーディングされるも公式にリリースされなかったインスト楽曲集が視聴可能に。
プリンスの保管庫には多量の未発表音源があるというのは有名な話だが、この作品もそのうちのひとつなのかもしれない。Prince.orgの掲示板などによると、1977年にレコーディングされたこの『Loring Park Sessions』と呼ばれているアルバムは、プリンスの最初のマネージャー、オーウェン・ハスニーのミネアポリスの自宅で録音されたもの。同作は公式リリースにはいたらず、ブート盤が出回っているのみ。ベーシストのアンドレ・シモーンとドラマーのボビーZ、そして19歳のプリンスから成るトリオでのセッションであり、ベースとドラム以外の楽器を全てプリンスが演奏している。まだミネアポリス・サウンドが確立される前のジャズ・ファンクな内容になっており、プリンスのルーツを知る上でも重要な楽曲集だが、単純にファンク・アルバムとしても優れており、プリンス(そしてアンドレとボビー)の演奏技術の高さに感銘を受けずにはいられない。