中２女子２人自殺…同じクラス、同じ演劇部　遺書に「死にたい」

９日に中学生２人が自殺した東急大井町線荏原町駅 Photo By スポニチ

　東京都品川区の東急大井町線荏原町駅で９日午後７時２０分ごろ、同区内在住でいずれも１３歳の中学２年の女子生徒２人が、溝の口発大井町行き急行電車（６両編成）にはねられ、搬送先の病院で間もなく死亡した。制服姿で互いの腕を密着させるようにして一緒に線路に飛び込み、２人のかばんには「死にたい」などと書かれたメモが残っていた。

　警視庁荏原署は自殺とみて、メモの内容を精査したり、学校関係者から話を聴いたりして動機などを調べている。

　２人は品川区立の中学に通っている。捜査関係者によると同じクラスで、部活動も同じ演劇部だった。メモはホームや線路上にあった２人の通学用かばんから、数通ずつ見つかり、手書きで人間関係の悩みなどが書かれていた。いじめや虐待を受けていたことを示す内容ではないという。９日は通常通り登校、部活動を終えて午後６時すぎに中学を出たとみられる。

　死亡した女子生徒の一人の母親とみられる女性は自宅前で取材に応じ「部活を楽しみに学校に通っていた。連休中も変わったところはなかった。なぜこんなことになったのか」と疲れ切った様子で話した。

　もう一人の生徒の自宅は人の出入りがほとんどなく、中にいた男性がインターホン越しに「今はちょっとお話しできない」とだけ答えた。近所の女性（４７）によると、この女子生徒は３人姉妹の末っ子。女性は「恥ずかしがり屋だけどとてもいい子。最近変わった様子はなかった」と両手で顔を覆い、ショックを受けた様子だった。

　東急電鉄によると、急行は通過列車で、乗客や乗員にケガはなかった。東急大井町線は上下計５３本が運休、約１万６０００人に影響した。