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舛添都知事 血税タカリの履歴〈自腹の時はマクドナルドのクーポンで“接待”〉

 投稿者:東京新報  投稿日:2016年 5月11日(水)07時12分23秒
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舛添都知事 血税タカリの履歴
〈自腹の時はマクドナルドのクーポンで“接待”〉


舛添都知事は、毎週末、公用車で湯河原の温泉付別荘に通っている――小誌が前号で報じたスクープは大反響を呼んだが、「ルール上、問題はない」と繰り返す舛添氏。それならば――さらに取材を重ねた小誌は、舛添氏の新たな疑惑を掴んだ。徹底追及スクープ第二弾!

「政治家というのはトップリーダーです。先々のこと、大きなグランドデザインを描く作業があるのです。週末は場所と雰囲気を変えることによって、素晴らしい発想が生まれることもあるわけですよ」
 四月二十八日、定例の記者会見に臨んだ舛添要一都知事(67)は、前日発売の小誌が報じた「公用車週末別荘通い」の釈明に追われた。


 舛添氏の様子を都政クラブの記者が語る。
「支援者から『絶対に逆ギレするな』と言われたようで、余裕があるように見せようと、終始、作り笑いを浮かべていました。ただフジテレビの記者から湯河原通いについて追及されたときに、『NHKのニュースしか見てないんですが』などと思わず嫌味で対抗してしまうなど、動揺しているのは明らかでした」
 記者会見での“釈明”はいかにも苦しい。
――今後も別荘に行くつもりなのか。
「何も問題ありませんから。健康管理をして、きちんと頭を整理して、都民のために働く態勢を整えるのは知事として重要な役割です」
――危機管理上の問題は?
「どこにいても万全の危機管理はできる態勢にしています。湯河原の事務所には緊急連絡体制が敷いてあります。問題はありません。私の経験では、東京の奥多摩より早く都庁に帰ってこられると思います」
 ついには昨年四月に左股関節の手術を受けたことを明かして、こう述べた。
「自宅の湯船は、ユニットバスで入れないのです。関節を脱臼するともう一遍手術しないといけないので、おヘソから下しか入れないのです。たまたま湯河原のお風呂は広いですから、足を伸ばせるのです」
 この会見を見た知事経験者からは、多くの反論が寄せられた。
「すべて屁理屈に聞こえました」と語るのは、片山善博・元鳥取県知事だ。
「東京の奥多摩より湯河原の方が近いと説明していましたが詭弁ですよね。誰も奥多摩だったらいいなんて言っていません。また自宅の風呂が使いにくいなら、ご自身の負担で、改造なりすればいいのです。もし大分の別府にいい温泉があるというなら毎週通うのかという話です。記者会見をみていて、『この人の感覚はズレているな』と思いましたね」
 元高知県知事の橋本大二郎氏も手厳しい。
「東京都の規則には抵触しないかもしれませんが、都知事が毎週末都心を離れるという明らかに都民へのリスクが高まる行動を取っているにもかかわらず、『大丈夫だ』と胸を張って口にするのは、見当違いという他ありません」
 前東京都知事の猪瀬直樹氏は、「危機管理上の問題はない」と主張する舛添氏にこう反論する。
「毎週のように湯河原の別荘に常駐するのであれば、緊急防災無線の整備、ポリスボックス、ヘリの離発着場の確保の三つの条件を揃えていないといけません。しかし映像を見る限り、緊急無線用の電柱はありませんし、ポリスボックスもない(都庁は「防災無線のアンテナ、電柱は設置されていませんが、衛星携帯電話が常備され非常時の対応に備えている」と回答)。

「家族で龍宮城」旅行に血税が

 東京都以外の知事には、SPの警護やポリスボックスはありません。都知事は国の中心である首都を守る責務があるため、こうした特別な警護態勢が整えられている。舛添氏には、その意識が欠如していると判断せざるを得ません」
 現在小誌には、舛添氏をめぐる様々な情報提供が寄せられているが、その中でも圧倒的に多いのが例えば以下のようなものである。
〈公用車の問題にしても、知事が会食も含めて、日頃から可能な限り自分の懐を痛めたがらないことがそもそもの発端です〉(都庁職員)
 そこで小誌取材班は、現在公開されている舛添氏の三つの政治団体の収支報告書(一二年~一四年分)を徹底的に精査した。
 三つの政治団体とは、「グローバルネットワーク研究会」(一四年七月解散、以下グ研)、「新党改革比例区第四支部」(一四年一月解散)、そして「泰山会」だ。



 収支報告書によると、二〇一三年の正月に当時参議院議員だった舛添氏は、「会議費用」として、約二十四万円を支払っている。
 さらに報告書には、翌年一月二日にも同様に、会議費用として約十三万円の支出が記載されている。
 同ホテルのホームページによると、会議費用は一人当たり五百円。二十四万円かかったとすれば、単純計算でも四百八十人が集まったことになる。
 取材班は木更津に向かった。
「二回とも会議は一切、開かれていません」
 と証言をするのは、同ホテル関係者。
「舛添さんはお子さんを連れて、慰安旅行でご利用されていました。一三年はご家族で二泊された記録が残っています。一四年は一泊だと思いますが、温水プールでお子さんと遊んでいました。いずれの年もグレードの高い部屋に泊まったと思います」
「家族で龍宮城へ」とは優雅なことだが、これが政治資金だとすると話は別だ。グ研の政治資金には血税が原資となる新党改革の政党助成金が実質的に含まれている。
 さらに一三年の報告書によると、龍宮城に宿泊した同じ日に、同ホテルから車で十分の距離にあるアウトレットモール内の高級ブランドショップ「ダンヒル」で「事務所備品」を三万二千三百四十円で購入している。
 小誌の取材によって、この「事務所備品」とは小ぶりなショルダーバッグだったことが判明した。A4の書類も入らない大きさのバッグは、事務所でいかなる用途に供されるのだろうか。

自宅近くの飲食店を頻繁に利用

 一三年の元日に更新したブログで舛添氏は次のように記している。
〈選挙期間中に訪ねた東北の被災地で、仮設住宅に身を寄せる人たちから、『また正月をここで過ごすのか』という悲しい言葉が聞こえてきました。今、彼らはどのような心境で新年を迎えているのでしょうか。国会議員の一人として、深く反省し、お詫びするしかありません。(略)
 政治家が品性を持ち、品格ある政治を実現せねばなりません〉
 最早、ブラックジョークとしかいいようがない。
 報告書の中で目立つのは、世田谷区にある自宅近くの飲食店での〈飲食代〉だ。たとえばこの地域で屈指の名店とされる高級天麩羅「K」では、表にあるように計三回五万二千五百五十円の飲食代を計上している(以下、上の表参照)。
 同店の常連客が語る。
「いつも家族と一緒にコースを頼まれていますね。都知事になってから回数は減りましたが、最近も息子さんの誕生日のお祝いに来ていました。舛添さんは予め必要なお金を封筒に入れていて、決められた金額以上、飲み食いすることはありませんが、毎回必ず領収書をもらっています」
 実際、グ研に計上された「K」の飲食代のなかには、息子の誕生日の日付も含まれている。
 また国道沿いにあるイタリア料理店「B」では、合計四回で約二十万円の支出。
「奥さんやお子さんとよく来ていますし、舛添さんの行きつけの店として新聞で紹介されたこともあります。こちらのシェフと仲が良いようで、ピザを焼く窯を湯河原の別荘に作る際に、協力してもらったこともあったようです」(常連客)
 さらに湯河原にある件の別荘近くの回転寿司店「H」では計三回で約四万七千円を計上している。

美術商に領収書の書き方を指示

 小誌の取材では、いずれの店も家族で利用することが多く、政治活動を行った形跡は見られなかった。
 公私混同といえば、一四年十一月には、舛添氏が政治資金で『クレヨンしんちゃん 北与野博士編』など子供用の書籍を購入していたと朝日新聞が報じ、自身または家族の趣味ではないかと指摘している。
 これに対して舛添氏は会見で、こう弁明していた。
「『クレヨンしんちゃん』は、お母さん方から『子供が悪い言葉づかいを真似てしまって、どうしようもない。政治の力で何とかできませんか』と陳情が来るので、対応するために買いに行った。それは政治活動の範囲であって、何の問題もない。(実際に読んで)こういう言葉を真似て、お母さんは困っているのだなと思いました」
 報告書を精査すると、舛添氏の“趣味”と思しき支出も目立つ。掛け軸、屏風、版画、あるいは美術関連などの書籍への支出は総額で実に九百万円以上に達する。
 実は舛添氏が政界きっての“美術通”であることは知る人ぞ知る話である。
「東大の助教授時代から、酒器、ナイフなど幅広い分野のものを収集していました。若い頃は贋作を掴まされたこともあったようですが、今では玄人はだしの審美眼を持っているようで、自身でも書道を嗜んでいます。外遊の際、美術館の視察が多いのは、彼の趣味でもあります」(舛添氏の知人)
 ある都内の美術商は、領収書の書き方まで指示されたと語る。
「ネットを通じて購入されましたが、一度に買うのは二、三千円程度で高くても五千円。宛名はその度に違う団体を指定されましたし、但し書きの欄は資料代と書いてくれと言われました。そもそもうちの店は趣味で購入されることがほとんどで領収書を欲しいと言う人は珍しいので、よく覚えています」
 さらに新宿の画材・額縁専門店の「世界堂」では、SPを引き連れた舛添氏の姿がよく目撃されている。
 報告書によれば、ほぼ毎月、多いときは一週間に二回、同店を訪れることもある(下の表参照)。





「備品」あるいは「消耗品」として計上される金額も、四、五万円はザラ、ときに十万円を超えることもある。同店関係者が語る。
「かなりのお得意様なので、今では、舛添氏担当の店員まで付けています。秘書などに任せるのではなく、いつも自分で絵画を持ち込み、額を選んで、額装した絵を持ち帰っています」
 グ研の報告書では、一二年の七月九日と十二日に、まさに「額」としてそれぞれ、二万四千三百三十九円、一万二千四百三十二円が計上されている。
 舛添氏は過去のインタビューでこう語っている。
「今、不動産に投資する余裕資金があるなら、私なら趣味を活かした資産形成を考えますね。実際、私は絵が好きなので、絵画を購入しています。絵画を資産として所有する人は少ないかも知れませんが、1000万円で買った絵が5年後に2000万円の価値になっていることは十分ありえる」(『週刊ポスト』〇五年七月二十九日号)
“財テク”は結構だが、もし政治資金でやっているとすれば大問題だ。
 小誌の取材では舛添氏が政治資金で、自著を「お買い上げ」していたことも明らかになった。
 一四年五月の泰山会の報告書では、「書籍代」として計十万三千六百八十円を実業之日本社に支出している。
 同年三月に舛添氏は、同社から『東京を変える、日本が変わる』を上梓している。同社に舛添氏の自著の購入について尋ねると「一四年五月に泰山会名義で百冊購入したデータが残っています」と認めた。

虚偽記載で最悪公民権停止も

 今回小誌の取材で判明した舛添氏の政治資金をめぐる疑惑について、上脇博之・神戸学院大学教授は、政治資金規正法に抵触する可能性が高いと指摘する。
「最も悪質なのは龍宮城の宿泊費でしょう。収支報告書に会議費用として記しておきながら、内実が単なる家族旅行だとすれば、政治資金規正法の虚偽記載に問われる可能性が極めて高い。さらに事務所備品としてブランド品を購入し、翌年も同じホテルに宿泊しているなど、繰り返し同じ虚偽記載がなされている。会計責任者の単純ミスではなく舛添氏による意図的なものと考えざるを得ません。虚偽記載の場合、五年以下の禁固又は百万円以下の罰金に問われる可能性があり、最悪のケースでは公民権の停止もあり得ます」
 政治資金規正法の虚偽記載の公訴時効は五年であり、現在も罪に問われる可能性がある。
“血税タカリ”には一片の躊躇もない舛添氏だが、自分の財布の紐は驚くほど固い。近隣住民が語る。
「舛添さんと同じ理髪店で髪の毛を切っているのですが、昨夏から二回ほど領収書をもらっているのを見ました。そのとき、『この前の、子供の分も合わせてください』と言っていたので驚きました。ご本人の分が三千円程度で、子供の分と合わせて五千円くらいだと思いますが、どういう名目で経費として落としているのでしょうか」
 舛添氏の「節約」感覚を伝える信じ難いエピソードを都庁関係者が披露する。
「知事に就任したばかりの頃、男性職員に『御馳走する』といって、地元のマクドナルドに誘ったのです。お店の前まで来たときに、知事が自宅にクーポン券があることを思い出し、その男性職員に自宅に行って取ってくるよう命じたのです。職員が取りに行っている間、SPと知事は二人きりでマックの前で待っていたというのです」
 このエピソードは、舛添氏の度量を測りかねていた都庁職員の間で、瞬く間に広まったという。
 舛添氏は一連の疑惑についてどう答えるのか。
 都内の舛添氏の自宅を訪ね、外に出てきた舛添氏に声をかけたところ、「今から子供が出てくるから。ここ(自宅)ではやめて」と声を荒らげる。後から妻の雅美氏も出てきたが、「都庁を通してください」という雅美氏を舛添氏は「雅美さんは家に入ってて!」と怒鳴りつけ、結局、質問に対しては一切答えずに自宅の中へと戻っていった。
 改めて十項目に及ぶ質問を送ると、以下のような回答が返ってくるのみだった。
「全て法的に適切に処理しています」
 二年前の就任時の都幹部職員への挨拶で、舛添氏は都政に取り組む決意として、西郷隆盛の遺訓を紹介している。
〈万民の上に位する者、己れを慎み、品行を正しくし、驕奢を戒め、節倹を勤め、職事に勤労して人民の標準となり、下民其の勤労を気の毒に思ふ様ならでは、政令は行はれ難し〉
 こういう人物に己が遺訓を得々と語られては、南洲翁も浮かばれまい。

「週刊文春」2016年5月19日号




















 
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