法華経が一切経のうちで最勝の経である、という理由は、一念三千の法門が説かれているからである。一念三千とは、仏が甚深の仏智をもって悟られた法門で、これによって、宇宙間のあらゆる事象の真実の姿を捉え、さらに、一切衆生に真の幸福を開く道を示している。 一および三千という数は、一つの実在(一念)を三千という体系で捉える。その三千の体系は、十(界)×十(界)×十(如是)×三(世間)=三千という構造をもつ。以下、それぞれにつきなるべく平易に解説していく。 |
十界 | 地獄界から仏界までの十種類の生命境涯とその関係 | |
十界互具 | 十界のさらに奥の十界 |
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十如是 | 瞬間瞬間移り変わる諸法の実相 |
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三世間 | 個々の存在の違い、住する環境との関係 | |
一念三千 | 文底独一本門の事の一念三千 |
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