7分で理解する下剤の種類!便秘のタイプ別下剤の選び方

私は、今まで下剤はどれも同じだと思っていました。

でも、下剤にもいろんな種類があったのです。

大きく分けて刺激性下剤と機械性下剤の2つ。

その2つがまた分類されて、合計6種類あります。そのなかのいくつかが組み合わさった下剤も多いです。

注目すべき副作用もちがうので、今まで適当に下剤を買っていたのなら、知っておいてソンはないと思います。

なぜなら、下剤の選び方によって、将来的に腸の健康にどう影響を与えるか?がかなり変わってくるからです。

今使っている下剤がどういうものか、今後買う下剤をどうするか、もしくは下剤をやめるか・・・などの判断材料になると思いますよ。


※なるべく正確な情報を掲載するべく努力はしておりますが、当サイトの内容を利用して、何か健康上のデメリットが起こったとしても、当サイトの管理人は一切の責任を負えませんのでご了承ください。判断に迷う場合には、病院に直接行くことをおすすめいたします。

gezai

刺激性下剤

腸を刺激して、動きを活発にさせて便を出すタイプの下剤。


大腸刺激性下剤

大腸を刺激して、排便をうながす働きをもつ。市販の下剤は、一般的にこちらが多い。

長期間使用していると、腸が黒ずんでいって動きが悪くなり、下剤を飲まないと出ないようになったり、飲む量がどんどん増えていくといった依存性のある下剤である。アントラキノン系とジフェニルメタン系の2種類がある。

大腸刺激性下剤を飲んではいけない人:
妊婦さんは流産や早産の危険性があるので、原則服用してはいけない。また、授乳中に母乳から成分が出て、飲んだ乳児に下痢を引き起こした報告もあるので、授乳中の女性も服用してはいけない。
(ピコスルファートナトリウムに関しては、安全性が確立されているので、妊婦や胎児に処方されることがある)

けいれん性便秘、肛門裂傷の患者、硬結便を持っている人も飲んではいけない。

生理中や痔がある人、急性虫垂炎、腸出血があるときは使用を避ける。

服用後の効果発生時間:
アントラキノン系⇒約6~18時間、ジフェニルメタン系⇒約7~12時間

アントラキノン系の成分:
アロエ(キダチアロエ)、センナ、ダイオウエキス、カッシア・コリンボサ、カッシア・アラタ(キャンドルブッシュ、ゴールデンキャンドル)など。

ジフェニルメタン系の成分:
ピコスルファートナトリウム、ビサコジル、カサントラノール、カスカラなど。

商品名:
ラキソベロン、テレミンソフト、アローゼン、コーラック、センノシド、ヨーデルS、プルゼニド、スルーラックS、ビューラック、セチロ、大建中湯、アジャストAコーワ、センノサイド、ソルドール、ペンクルシン、ピムロ、スルチミン、ピコスルファートナトリウム、ピコベン、ファレスタック、ヨーピスなど。

副作用:下痢、腹痛、吐き気など。

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小腸刺激性下剤

小腸に刺激を加えて、排便をうながす下剤。大腸刺激下剤と比べると副作用がすくない。食中毒などで、早く便を出したほうがいいときにも使われる。

飲んではいけない人:
ヒマシ油は、骨盤周囲の充血を引き起こすので、妊婦さんには使えない。生理中の人も控えたほうがいいです。

服用後の効果発生時間:約2~6時間

成分:ヒマシ油など

商品名:ヒマシ油

副作用:嘔吐、腹痛、発疹など。長期間使用で栄養不良。


機械性下剤

腸を刺激するのではなく、便自体に働きかけて水分で柔らかくしたり、便のカサを増やして排泄しやすくしたりする。

依存性が少ないが、大腸刺激性下剤と比べると効果は穏やか。長期にわたって服用しても、そこまで問題はおこらない。ただし、大腸刺激性下剤と同じく、使用してはいけない人もいるので注意が必要。


塩類下剤

便に作用して、水分が腸の壁に吸収されるのおさえる働きがあり、やわらかい便にして排出しやすいようにする。

依存性はなく、長期間服用しても副作用が少ないので、赤ちゃんや妊婦の下剤にも使用されることがある。

飲んではいけない人:
塩分が主成分なので、腎臓が良くない人には注意が必要である。

服用後の効果発生時間:約8時間~数日

成分:酸化マグネシウム、硫酸マグネシウム、水酸化マグネシウム、クエン酸マグネシウムなど。

商品名:マグラックス、ミルマグ、マグコロール、カマグG、マグミット、スラーリアなど。

副作用:食欲不振、吐き気など。長期間使用で高マグネシウム血症の恐れ。


膨張性下剤

腸の中で水分を含んでふくらみ、便のカサを増やして腸の動きをうながす。

飲んではいけない人:特になし

服用後の効果発生時間:約12時間~24時間

成分:プランタゴ・オバタ種子、寒天、小麦ふすま、メチルセルロースなど。

商品名:ウィズワン、スルーラックデトファイバー、サトラックス、コーラックファイバー、バルコーゼ顆粒など。(大腸刺激性もふくまれているので注意)

副作用:お腹の張り、嘔吐、吐き気など。


湿潤性下剤

界面活性剤として、便の表面が腸にひっかからないようにし、腸内を通過しやすくなる。副作用は少ない。刺激性下剤と併用されることが多い。

飲んではいけない人:妊婦・授乳中の人、肝臓疾患のある人。

服用後の効果発生時間:約1~2日

成分:バルコゾル、ジオクチルジソジウムスルホサクシネートなど。

商品:コーラック2、サトラックスなど。
(大腸刺激性も含まれる)

副作用:腹痛、口の渇き、気分不良、お腹の張りなど。


糖類下剤


胃や腸の中で吸収されにくい糖類が主成分になっており、水分をふやして便をやわらかくする。

赤ちゃん・子どもの便秘や、産婦人科手術後の排便・排ガスの促進、胃の検査後のバリウムによる便秘を防ぐのにも使われます。

飲んではいけない人:糖尿病の患者には使用に注意が必要です。

服用後の効果発生時間:約1時間~3日

成分:ラクツロース、D-ソルビトール、麦芽糖など。

商品名:モニラック、マルツエキスなど。

副作用:下痢、食欲不振、腹痛、おならが出る、お腹が張るなど。


便秘のタイプで選ぶ下剤

便秘薬に頼っている女性
下剤には色んな種類があると分かりましたが、この中から何を選べばいいの?!自分に合った下剤は何?

そもそも下剤を使い続けるべきなのか…?と、思いませんでしたか?

ここでは簡単に3種類の便秘のタイプに分けて、下剤選びの参考にしていただきたいなと思います。

どちらのタイプが自分に近いかな?と当てはまる数が多いものを試してみてください。(複数当てはまる場合は、共通している下剤を選ぶといいです。)

9種類の乳酸菌が入った、乳酸菌革命の効果と体験談


弛緩性便秘(しかんせいべんぴ)


弛緩性便秘
  • 水分が少なくて固い便である。
  • 腹筋が弱い。
  • 日常的に運動不足。
  • 残便感がある。
  • お腹が張って苦しい。
  • 食事のバランスが悪い。
  • ダイエットをしている。
  • お腹にガスがたまって苦しい。

弛緩性便秘に合う下剤
刺激性下剤、塩類下剤、糖類下剤。

日本人に一番多いタイプの便秘。女性やお年寄り、偏食や運動不足など、不規則な毎日を送る人に見られる。

刺激性下剤は副作用と依存性が強いので、長期服用しても副作用の少ない塩類下剤と組み合わせて、刺激性下剤を使う割合を減らしていくと良い。


けいれん性便秘


けいれん性便秘
  • 便秘と下痢を繰り返す。
  • 神経質な性格である。
  • ストレスの多い生活をしている。
  • 残便感があり、コロコロ便である。
  • 便が細くて長い。
  • 野菜をたくさん食べても便秘が良くならない。

けいれん性便秘に合う下剤
塩類下剤、膨張性下剤

けいれん性便秘に使ってはいけない下剤
刺激性下剤


けいれん性便秘は、ストレスで腸が活発化しているので、刺激性下剤を使うと腹痛がひどくなって、さらに便秘が悪化するおそれがある。

下剤全般も常用せずに、いざというときだけに使うほうが良い。


直腸性便秘


直腸性便秘
  • 便意があまりない。
  • 日常的に便をガマンする場面が多い。
  • 痔が痛くて排便をガマンしてしまう。
  • 食物繊維を取っても便秘がよくならない。
  • 便が出そうなのに、いきんでも出ない。
  • 肛門の入り口が固い便でふさがれている。
  • 残便感がある。
  • お腹にガスがたまって苦しい。
  • 水分摂取量が少ない。

直腸性便秘に合う下剤
座薬、浣腸、膨張性下剤

肛門付近に便が貯まっていることが多いので、下剤を飲むより、座薬や浣腸をするほうが便秘解消しやすい。

便意をガマンすることによってひどくなる便秘なので、ガマンしないでトイレに行くことを心がける。あとは水分を多めに飲む。


こんな便秘や下痢は要注意!自己判断せずに早めに病院へ

便秘で吐き気のある女性
  • 吐き気や嘔吐がある。
  • 急に便秘と下痢を繰り返すようになった。
  • 普段とはちがう腹痛や便秘、下痢である。
  • 便に出血や粘膜がついている。
  • 便が急に細くなった。
  • 悪寒、発熱がある。
  • つねに残便感がある。
  • 1週間以上便が出ないで苦しい。
  • 2~3週間以上、下痢が続いている。

なるべく下剤を使用したくないという方には、乳酸菌やオリゴ糖などの健康食品と併用して、下剤の使用を減らしていくのがおすすめです。

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