フラッシュメモリー大手の米SanDiskが、HDDメーカーの米Western Digitalによる買収について、中国商務省の認可手続きを完了したと発表しました。Western Digitalは2015年10月21日にSanDiskの買収を発表しましたが、2016年になってWestern Digitalへの出資を予定していた中国の紫光集団が手を引くなど、その実現が一時危ぶまれていました。

中国の半導体大手 紫光集団は、Wester DigitalのSanDisk買収に際して38億ドルを出資する用意がありました。ところが、この計画は米国政府が審査すると決定したことをうけて2016年2月に計画の取りやめを発表。一方でWestern Digitalの大株主のなかにもSanDisk買収に反対する意見が出ており、約190億ドルとも言われるWestern DigitalのSandisk買収計画への影響が懸念されました。

ただ、HDDを収益の柱としているWestern Digitalにとっては、現状のままでは市場が縮小する一方。生き残りをかけるには製品ラインナップをフラッシュメモリー、特にSSDを主体としたものへと転換する必要がありました。このため3月末には手を引いた紫光集団に変わって債券市場から52億2500万ドルの資金調達する計画も伝えられていました。

Sandiskは消費者にとってはSDカードやUSBメモリーのメーカーとして馴染み深いものの、近年はノートPCの内蔵ストレージ向け製品を拡大しており、さらにアップルおよびNvidiaにもフラッシュストレージをOEM供給しています。今回の発表で、SanDisk CEOのSanjay Mehrotraは「Western DigitalがHDDからストレージ全体の先頭企業へと生まれ変わるのを楽しみにしている」とコメントしました。

SanDiskはWestern Digitalの100%子会社となるとのこと。両社による正式な契約締結は5月12日の見込みです。

サンディスクがHDD大手ウェスタンデジタルによる買収手続き完了を発表。WDはストレージ全体の最大手企業に
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