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【豪次期潜水艦】
豪国防軍副司令官が単独会見 「仏提案採用の決め手は航続力」「ミサイル防衛で日本と協力」
オーストラリア国防軍のレイ・グリッグス副司令官(海軍中将)は10日、都内で産経新聞との単独インタビューに応じた。副司令官は、日独仏が参画を目指していた次期潜水艦の共同開発相手にフランス政府系造船会社DCNSを選定した理由について、「豪海軍が作戦海域まで極めて長距離を航行しなければならないという事情が検討要素として大きく作用した」と述べ、仏提案では長大な航続性能を見込めることが選定の最大理由の一つだったことを明らかにした。
仏提案は、同国のバラクーダ級攻撃原子力潜水艦(水中排水量5300トン)を通常動力型に改修する。改修型は「ショートフィン・バラクーダ」と呼ばれ、計12隻が豪南部アデレードで建造される。
副司令官は、日本の「そうりゅう型」が選ばれなかった理由については言及しなかったが、在日豪大使館高官は「第三国の懸念は、豪政府の決定とは何の関係もない」と語り、日本案の採用に難色を示していた中国からの圧力は判断に影響しなかったと主張した。