今回の料理:ホタルイカとキャベツのパスタ
大人への旅路
西原 今日の料理は私が今一番食べたいものですよ。ホタルイカ万歳!
枝元 よかったー。キャベツもたっぷり、芯も刻んで入れましょう。
西原 外で食べるパスタってスープや風味を楽しむものだからか、具が少ないのが常々不満なんです。具がたっぷり、すごくうれしい。
枝元 パスタをゆでます。タイマーをかけて残り時間2分半になったら、キャベツを入れて一緒にゆでる。
西原 私、きちょうめんに炒めてました。混ぜちゃっていいんだ。
枝元 フライパンでアンチョビーとホタルイカを炒めて、パスタとキャベツを加えて、あえるイメージで。
西原 きれいな彩り! うん、塩味もちょうどいい。
枝元 お好みで、昆布茶足すのもいいですよ。
西原 炭水化物と油と塩とニンニクが口いっぱい! これはもう、おれの塩焼きそばやー!
枝元 へい、お待ち!
西原 マヨネーズかけても、うまいで。なんちゃって。
枝元 男子、やりそうだなー。西原家はパスタどれくらい食べる?
西原 息子は基本200グラムですね。
枝元 さすが。お嬢さんは?
西原 娘は最近顔合わせてないな。
枝元 相変わらず、絶賛反抗期で。
西原 お互い性格が似てるからでしょうね。でも15年、ベストを尽くして育てたので、それならそれでいいやと。後悔はないです。こないだも、娘が朝帰りしてきたんですよ。
枝元 ええー?
西原 「どういうことか言ってみなさい」って怒ったら、「行って帰ってきただけでしょ」って言われて。
枝元 うわー、女子だねー。
西原 実際は、福島県に演劇を見に行って、夜行バスで帰ってきたのね。「誰それちゃんちに泊まるー」とか適当にウソつけばいいのに、親を正面突破しようとするんだよね。
枝元 それはいいことじゃないですか、正面突破。
西原 今は引きこもりの子どもが多くなってるけど、うちの子は向かい風に当たりに行ってる。
枝元 あははは。確かに、西原さんと似てるんでしょうね。
西原 私と口きかないけど、自分で1時間以上かけてお弁当作って、学校にはちゃんと行く。それでいいかなって。息子がアメリカ留学したときみたいに、「大人になるために旅立ってるんだ」と思ってます。
【構成・中川聡子、写真・関口純】
ホタルイカとキャベツのパスタ
材料〈2人分〉
- ご飯 2合
- 鶏もも肉 1枚
- ニンジン 1本
- シイタケ 4枚
- インゲン 100グラム
- A(酒・オイスターソース各大2、しょうゆ・トウバンジャン各小1)
- 春巻きの皮 8枚
- 小麦粉 大2
- 水 大1
- 揚げ油 適量
作り方
- ニンニク、アンチョビーはみじん切り。キャベツの葉は大きめのざく切り、芯はみじん切り。
- 2リットルの湯を沸かし、塩、パスタを入れる。ゆで時間残り2分半になったらキャベツの葉を入れ、一緒にゆでて引き上げる。
- フライパンにオリーブ油とニンニクを入れて温め、香りが立ったら、ちぎった唐辛子、アンチョビー、ホタルイカ、キャベツの芯を炒め、2.をあえる。塩コショウ少々(分量外)で味を調える。
西原理恵子と枝元なほみのおかん飯、単行本第2弾が発売!
この連載の単行本第2弾「親子でがっちょりおかん飯」が毎日新聞出版から12月10日に発売されました。掲載した41のレシピのほか、西原さんと枝元さんがお薦めの食材や料理道具9アイテムを紹介しています。西原さん描き下ろしのカットも見逃せません。
オールカラー128ページ、950円(税込み)です。
みんなのごはんでも紹介してきた人気レシピの数々。ぜひ、手に取ってご覧ください!
リクエスト募集します!
【西原理恵子の「おかん飯」with枝元なほみ】では、全国の読者の皆様、生産者や食に関わる方々から、「この食材でレシピを考えて」「ぜひ食べてみて」というリクエストを募集します。野菜、魚介、肉、加工食品、調味料など食材のジャンルは問いません。自慢の一品を「おかん飯」でアピールしてみませんか。
応募はメール(onna@mainichi.co.jp)か、郵便で、〒100-8051(住所不要)毎日新聞生活報道部「おかん飯」係まで。