関西のゴールデンウイークはおおむね好天に恵まれ、レジャー施設などは大勢の家族連れらでにぎわった。
西日本旅客鉄道(JR西日本)は4月28日から5月8日までの新幹線・在来線の利用客数が約257万人と昨年を1%上回った。北陸新幹線の利用者数は昨年を4%下回ったが、山陽新幹線は1%増。ただ、熊本地震の影響で、九州に向かう「みずほ」「さくら」に限ると3%減だった。在来線特急は2%増。訪日外国人の増加で関西空港線「はるか」は19%増と大幅に伸びた。JR西日本が4月29日に京都市内に開いた京都鉄道博物館の入館者数は11万1500人と目標の「10万人程度」を1割上回った。
関西鉄道協会がまとめた大手5社(近鉄、南海、京阪、阪急、阪神)合計の利用人数は2735万人と約2%増えた。
空の便も好調。関西圏の空港に拠点を持つ国内航空会社3社の利用実績(4月28日~5月8日)ではピーチ・アビエーションの国内線が11万9896人、国際線は5万7447人となり、それぞれ前年実績を12%、53%上回った。全日本空輸の関西国際空港と大阪国際(伊丹)空港、神戸空港の国内線は0.6%増。日本航空の関空と伊丹を合わせた国内線旅客数は0.5%減ったが、提供座席数を0.7%減らしたため。
レジャー施設もにぎわった。ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ、大阪市)は4月に開設した新アトラクションの効果もあり、好調だったもようだ。最寄り駅のJRユニバーサルシティ駅の連休中の乗降客数は1日あたり2万1千人と前年から1割増だった。 姫路城(兵庫県姫路市)は、5月1日と3日の入場者数が大天守への登閣制限人数(1万5000人)を超えた。戦国武将、真田幸村ゆかりの和歌山県九度山町で7、8日に開かれた「紀州九度山真田まつり」は町の人口の10倍を超える約5万人の人出でにぎわった。
商業施設も好調。阪急阪神百貨店の旗艦店、阪急うめだ本店(大阪市)では売上高が約5%増(メンズ館含む)。母の日ギフトのほか、化粧品やバッグなどは特に売れ行きが良かったという。近鉄百貨店のあべのハルカス近鉄本店(同)も約5%の増収だった。