トップ > 中日スポーツ > スポーツ > 首都スポ > 記事

ここから本文

【首都スポ】

関東学生テニス 男子単は慶大・上杉、女子単は早大・林が優勝

2016年5月9日 紙面から

 平成28年度関東学生テニストーナメント大会(東京新聞・東京中日スポーツ後援)、通称“春関”の各種目決勝が8日、東京・有明テニスの森公園で行われ、早慶戦となった女子シングルス決勝は、早大の主将、林恵里奈(4年・仁愛女子)が慶大の村瀬早香(3年・京都外大西)を破って優勝した。慶大の先輩後輩対決となった男子シングルスは、エースの上杉海斗(3年・清風)が強烈なフォアハンドで逸崎凱人(2年・大阪産業大附)を圧倒し、大会2連覇を果たした。ダブルスを含めて早慶2校が決勝を独占した。 (山内明徳)

女子シングルス決勝、優勝した早大の林恵里奈=有明テニスの森公園で(斉藤直己撮影)

写真

◇林恵里奈(6−1、6−2)村瀬早香

 早大の林は171センチと背が高く細身だが、その長いリーチでどんな球でも拾って返してしまう。マッチポイントの場面も攻め合う長いラリーで相手のフォアがアウト。ふっとため息をつくような勝利だった。

 「今日は自分がリードしても攻める姿勢を絶対変えないと決めていた。準決勝でマッチポイントからミス待ちテニスになって追いつかれ、痛い思いをしたので」と反省を生かした決勝となった。

 第1シードで臨んだ“春関”は、王者早大のキャプテンとしても譲れなかった。ましてや相手は宿敵慶大。早大は全日本大学対抗テニスで男女アベック10連覇と揺るがない王国を築いているが、「早慶の差は縮まっている。だからこそ譲れない。特に大学対抗は」と語る。一方で、自身は卒業後プロとして海外を回るのが今の夢だ。「波形(純理)さん、宮村(美紀)さん、青山(修子)さん。早稲田の先輩たちが築いてくれた『大学からプロ』の道に私も進みたい」と目を輝かせた。

 <林恵里奈(はやし・えりな)> 1994(平成6)年7月21日生まれの21歳。福井県出身。身長171センチ。スポーツ科学部4年。昨年夏のユニバーシアードでダブルス銅メダル。今年4月、ITF甲府国際オープンのダブルスで青山修子(近藤乳業)と組んで優勝。

男子シングルス決勝で躍動する慶大の上杉海斗

写真

◇上杉海斗(6−3、6−3)逸崎凱人

 「去年の優勝は、4年生が多いが相手が分かっている戦いだった。今年は誰が上がってくるか分からない感じ。だから自分から攻め切ることだけに徹した」と今大会を振り返った慶大の上杉。

 昨夏には日本代表としてユニバーシアードに出場し、ダブルスで銅メダルを獲得。慶大の坂井利彰監督が「数年後にナショナルチームにいてもおかしくない」と評するほどの大学テニス界の宝でもある。昨年冬に右膝の疲労骨折で3カ月全くボールを打たずに過ごしたが、今大会は我慢のかいあっての優勝でもあった。

 近年力をどんどん上げている慶大。「練習時間は2時間ちょっとと短いが、無駄なことはしない。質の濃い練習ができている。団体戦に出ていないメンバーも、いつもどうしたら強くなるかを考えている」とチームメートを誇りに思う。自身も大学のエースとして「インカレは単複狙いたい」と次の目標を挙げた。

 <上杉海斗(うえすぎ・かいと)> 1995(平成7)年6月2日生まれの20歳。大阪府出身。身長180センチ、73キロ。環境情報学部3年。昨夏のユニバーシアードでダブルス銅メダル。「以前は好きな選手はいませんでしたが、最近、錦織選手をよく見ます」

◆慶大・村瀬「ミスが早かった」

 「相手が疲れているのが分かっていたのに、自分のミスが早かった。疲れていたからやることを明確にしていた林さんが自分を上回っていた」と慶大・村瀬は敗因を自ら分析した。

 大学では初めての決勝。でも、ラケットはよく振れていた。「だからもうちょっと球を真ん中に集めるべきだったかな」と反省。「来週の早慶戦に生かします」

◆慶大・逸崎 上杉の強さに脱帽

 「上杉さんの本番の強さを知った感じです」と脱帽気味の慶大・逸崎。「コートの中に入ってきて攻めてくる感じが圧倒的だった」と言う。

 それでも、得意のフォアハンドの順クロスが何本も決まった。第2セットは意識的に遅いボールも試した。「来週の早慶戦で勝てるようにしたい」と笑顔で切り替えていた。

     ◇

 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」面がトーチュウに誕生。連日、最終面で展開中

 

この記事を印刷する

PR情報

閉じる
中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日スポーツ購読案内 東京中日スポーツ購読案内 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ