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【ゴルフ】

レキシー・トンプソンが日本初V

2016年5月9日 紙面から

最終日、5番で豪快なティーショットを放つレキシー・トンプソン=茨城GCで(武藤健一撮影)

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◇ワールドレディスサロンパスカップ<最終日>

 ▽8日、茨城県つくばみらい市・茨城GC東C(6605ヤード、パー72)▽晴れ、気温23・7度、北北西1・8メートル▽賞金総額1億2000万円、優勝2400万円▽66選手(うちアマ2人)▽観衆9214人

 世界の飛ばし屋が、日本のメジャータイトルを手にした。前日コースレコードタイの65をマークして首位に立ったレキシー・トンプソン(米国)が4バーディー、4ボギーと出入りの激しい内容ながらも72にまとめ、大会タイの通算13アンダーで優勝した。日本ツアー初優勝。5打差から逆転を目指した渡辺彩香(22)=大東建託=は69と追い上げたが、2打差の通算11アンダーで2位に終わった。

 まるで春の嵐だった。300ヤード超えのビッグドライブで度肝を抜き、バーディーを奪えばホール間で誰彼なしに笑顔でハイタッチ。日本のギャラリーを次々に味方につけて、トンプソンが日本メジャータイトルをさらっていった。

 「まだ自分のことじゃないみたい。でも日本で優勝できてとってもうれしい。きょうは自分のプレーがどこ行っちゃったの? って感じだったけど」と肩をすくめて笑った。

 前半を3バーディー、1ボギーで折り返した時点では、通算20アンダーを期待する声も上がった。だが、後半は笑顔がこわばった。ドライバーショットが曲がってピンチの連続。16番では左サイドの深いラフに沈んだボールを「6番アイアンでパンチショットして90ヤード地点まで運ぶつもりだったんだけど…」。フェアウエーまで出せずにボギー。18番もグリーン奥からの寄せをミスし、ボギーで優勝が決まる展開となった。

 「疲れもあって、一昨日から微熱があったというのも本当だけど、そのせいにはしたくない。きょうはかみ合わなかっただけ。ただパッティングが良かったことが優勝へのカギになってくれた」。初日から29、27、27、26の合計109パットに胸を張った。

 しゃぶしゃぶ、天ぷら、すしが好物という親日家は「日本は去年のTOTOジャパンとこの試合の2回しか出ていないけれど、素晴らしいファンが多くて、すべての選手を応援してくれる。たくさんのギャラリーに来てもらえて心強かった」と、今回6日間滞在した日本がいっそう好きになった様子。

 末恐ろしき21歳は「ことしの目標はリオ五輪出場。そしていつかは世界ゴルフ殿堂入りしたい」と壮大な夢を語り、この日のうちに帰国の途に就いた。 (月橋文美)

 

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