地震で土砂流入 有明海でアサリの被害調査

地震で土砂流入 有明海でアサリの被害調査
熊本市の有明海では、今回の地震で干潟に土砂が流れ込んだことでアサリが死ぬ被害が出ていて、県は9日、被害状況の調査を行いました。
アサリの産地として知られる熊本市の小島地区の有明海では、地震によって川の上流で崩れたとみられる大量の土砂が流れ込んで泥が積もり、アサリが死ぬ被害が確認されています。
9日は熊本県の担当者が干潟に積もった泥の量を調べたり、干潟を掘ってアサリの生息状況を調べたりしました。地震のあと、地元の漁協が泥を取り除く作業を進めていることなどから一時は10センチ程度まで積もっていた泥は、9日は2センチから3センチにまで減っていたということです。
一方で、県によりますと、アサリは多いところで2割から3割程度が死んでいるとみられるということです。
この地区では、4年前の豪雨でアサリが壊滅的な被害を受けて漁ができなくなり、ことしの夏から秋にかけてようやく漁が再開できる見通しだったということです。
熊本県水産振興課の松本聖治主幹は「この地区ではアサリの全滅も心配されたが、泥の量は減っているのでこのままであれば漁ができるようになると思う。しかし、今後、大雨で川の上流で土砂崩れなどが起きると被害が拡大するおそれがある」と話していました。