金融庁は民間で働く旧大蔵省(現財務省)の元キャリア官僚を採用する方針を固めた。週内にも発令する。監督局と検査局が共同で取り組む「金融モニタリング」を所管する課長級ポストに充てる。民間に出た元官僚を再雇用するのは異例。
採用するのは1990年にキャリア職で旧大蔵省に入省した堀本善雄氏。財務省から金融庁に出向し、不良債権処理時代に監督・検査から金融再生のプログラム作りまで幅広く経験した。退官後は米系コンサルタント会社のプロモントリー・フィナンシャル・ジャパンに転職していた。
金融庁は不良債権処理を優先した監督・検査からの脱却を目指している。堀本氏は監督局と検査局を両方所管する参事官(金融モニタリング担当)に就き、民間で学んだノウハウを生かす。