情報システムのトピックス-PR-
サイバー新国家資格「情報処理安全確保支援士」の全容、講習義務化で能力維持
2017年度から、サイバーセキュリティ人材の育成・確保を狙った新たな国家資格「情報処理安全確保支援士」制度が始動することが固まった。現行のセキュリティ試験である「情報セキュリティスペシャリスト(SC)試験」をベースとしつつ、「登録制」と「講習受講義務」を導入することで、セキュリティ人材の量と質の確保を狙う。
4月15日に国会で関連法が可決・成立し、同月27日に経済産業省産業構造審議会の「試験ワーキンググループ」が制度設計についての「中間取りまとめ」を発表した(図1、関連記事:情報セキュリティスペシャリスト合格者は「情報処理安全確保支援士」試験免除へ)。
今後は経産省と、制度の実施主体となる情報処理推進機構(IPA)による細部の詰めに焦点が移る。経産省は「中間取りまとめに基づいて準備を進める」としており、実質的に制度の大枠は固まった。資格取得を目指す人や、該当者を雇用する企業は、制度をよく理解しておく必要がある。
試験内容はセスペを踏襲
経産省とIPAは国家試験の情報処理技術者試験において、2009年度から「情報セキュリティスペシャリスト(SC)試験」を実施してきた。新制度を担当する経産省の小池雅行・地域情報化人材育成推進室長は「SC試験はペーパーテストの限界はあるものの、実際の事件事例を基に実務能力を問う出題もあり、一定程度機能している。この試験をさらに発展させることで、人材育成を確かなものにする」と説明する(関連記事:実際の事件を基に出題されるセスペ試験、受験への取り組みを業務に生かす)。
具体的には、2017年度から年2回(春・秋)、「情報処理安全確保支援士試験」を実施する。これに伴い、これまで実施してきたSC試験は廃止される。
ただし、支援士試験はSC試験の出題内容をベースとしたものになり、情報処理技術者試験と同じ日・会場で実施する予定である。名称は変わるものの、SC試験が実質的には“継続”する形になる。
登録者には秘密保持義務も
支援士と現行のSC試験との最大の違いが登録制だ。支援士試験合格者や全部免除対象者が申請すると、支援士として登録される。登録情報はWebサイトなどの場で公開。サイバーセキュリティの専門人材不足に悩む企業が探しやすいようにする。
連載新着記事一覧へ >>
- 「1000日で製造小売りへ」、ローソンのデジタル戦略が始動 (2016/05/09)
- PCI DSS 3.2公開、脆弱性抱えたWinXPやVistaでのカード決済も2018年までは認める (2016/05/02)
- 「海外事業を変革し2.4倍に」 NRI、新社長が挑む中計のハードル (2016/04/27)
- 「空をメディアに」、ドローン広告をマイクロアドが開発、数十台を編隊飛行 (2016/04/27)
今週のトピックス-PR-
ITpro Special
What's New!
Pick Up!
- 監視映像による純国産のセキュリティ対策
- Cloud Days 2016 レビュー
- ワークスタイル変革が私を変えた
- クラウド先端技術がオンプレミスで使える!
- オラクルのデータベース、最近大丈夫なの?
- データを収益に変えるために必要な視点とは
- データ分析を成功に導くための「ポイント」
- 「データの可視化=データ分析」ではない
- IoT、セキュリティにSDNが効く理由とは
- 世界3万9千社が導入したデータ活用ツールは
- データ分析に必要な6つの「能力」とは
- ベンダーロックインを解消し自由な選択肢を
- デルのブランドイメージ 4つの誤解を解く
- クラウドを便利にするマーケットプレイス
- Windows10で中堅中小企業が元気に
- ここから、未来がはじまる。
- 基幹システムアプリ資産の可視化・最適化
- 【被害急増中】ランサムウェア情報まとめ
- ライセンス契約管理と自動化のポイント
- レノボとニュータニックス、成長市場で協業
- “アイデアエコノミー”の時代がやってきた