【ヤクルト】樹理、連勝!観戦母にプレゼント「初めて母の日に感謝表せた」
2016年5月9日6時0分 スポーツ報知
◆阪神1―5ヤクルト(8日・甲子園)
母の日の贈り物は「白星」だった。原樹は東洋大姫路高3年の夏以来“5年ぶり”の甲子園で、7回途中4安打1失点。連勝で2勝目をマークし、「今まで母の日だからといって特別なことはしてこなかったですけど、今日、初めて母の日に母親に感謝の気持ちを表すことができました」。三塁側アルプススタンドで見つめていた母・美幸さん(53)に、成長した姿を見せた。
高校時代にはなかったシュートが生きた。4回2死一、二塁、143キロシュートで北條を遊ゴロに打ち取った。「丁寧に粘り強く投げることができました」。7回に高山に右前適時打を許したが、プロ最多の103球。ポケットに黄色いハンカチを忍ばせ“2代目ハンカチ王子”と呼ばれた18歳の頃には「想像できなかった」というプロのユニホームを着て、聖地に確かな足跡を残した。
1月3日。母の誕生日に腕時計を贈った。ネイビーのベルトに、ピンクゴールドが映える一本。白や黒など落ち着いた色の服が多い母に合ったものを兄・理恵(ちさと)さんと探し回った。「いつも自分は父親の話ばかりなんですけど、お弁当や洗濯だったり、実家でずっと支えてくれたのは母親なので」。これまでは、感謝を形にできなかったが、今年こそは―。そう心に決めている。
真中監督は「しっかりコーナーに投げ分けていた。ナイスピッチング」と評価した。プロ初勝利は神宮だった。その時、両親はテレビ観戦だっただけに「両親の目の前で勝つことができて本当にうれしいです」。プロ2勝目。人生最高の親孝行だった。(中村 晃大)