皇帝ネロが痛風の痛みで自暴自棄の「暴君」に…ナポレオンらも煩った「ぜいたく病」
2016年5月9日6時0分 スポーツ報知
北朝鮮の朝鮮中央通信は8日、36年ぶりに開催されている朝鮮労働党大会で金正恩第1書記が6、7日に行った活動総括報告の内容を発表した。核保有国宣言など核についての言及が明らかになる中、元外務省主任分析官で作家の佐藤優さん(56)は、登壇する際の金第1書記の足取りに注目。「わずかに足を引きずっているように感じた。痛風が悪化しているのでは」と分析し「激痛で判断を誤り、予見不能な行動に出る可能性がある」と警鐘を鳴らす。
過去の多くの政治家、独裁者たちも痛風に悩まされてきたと伝えられている。
公益財団法人痛風財団などによると、痛風は紀元前の時代から西洋ではポピュラーな病気で、マケドニア王国のアレキサンダー大王、フランス皇帝のナポレオン、同国王のルイ14世、英国首相のチャーチルらも患ってきたとされる。
度々、政治判断を誤る契機になったとも言われており、古代ローマ帝国の皇帝だったネロが「暴君」と化して蛮行に走ったのは、痛風の痛みによって自暴自棄になったせいとの言い伝えもある。日本では、食文化が低カロリーだった明治以前は存在しない病だったが、食事が欧米化してきた1960年代ごろから患者が急増した。暴飲暴食やストレスなどが主な原因となるため「ぜいたく病」とも呼ばれる。