イングランド・プレミアリーグのクリスタル・パレスに所属する李青竜(イ・チョンヨン、27)とチームの間に不和問題が浮上した。BBCは6日、「李青竜はメディアのインタビューでアラン・パーデュー監督を批判したことを理由にチーム内で罰金処分を受けることになった」と報じた。罰金の金額は詳しくは分かっていないが、一部メディアによると3万ポンド(約460万円)前後だという。これは、李青竜の週給(推定値)に相当するもので、罰金としてはかなり大きい金額だ。これまでヨーロッパのサッカー・リーグに進出した韓国人選手が受けた懲戒処分の中でも最も厳しいものと言える。
確執の発端は先月29日、韓国メディアが現地で李青竜に行ったインタビューが報じられたことだった。李青竜はインタビューで、「パーデュー監督は試合中に興奮しすぎて交代要員が何人残っているのかも忘れてしまうほど血の気が多いところがある。選手全体をシーズン中にうまく率いて行けていない部分もある」と批判した。李青竜は監督の選手起用についても「試合当日に予定されていたスタメンが突然変わることがあった。選手として受ける可能性のある屈辱を今季は十分すぎるほど受けたと思う。このままチームに残る理由はなさそうだ」と言った。李青竜は監督の批判ばかりしたわけではない。「経験が抱負で確かにいい所もある監督であることは事実。とても賢い監督だ」と認めていた。
しかし、李青竜の発言の一部がチームに伝えられ、波紋が広がった。パーデュー監督は「李青竜の発言の中で選手起用に関する部分など、いくつかは事実と違う。起きてもいないことで監督を公に批判してはならない。メディアに対して公に批判するなら、部屋のドアをノックして私の所に来なさい。ほかの選手たちの手本になるようにするための処分だ」と言った。李青竜は「翻訳の過程で起こった間違いだ」と釈明したが、受け入れられなかった。2015年にクリスタル・パレスに移籍した李青竜だが、出場機会をなかなか得られずにいる。シーズンが終盤に入ったが、李青竜はチームが行った44試合のうち16試合に出場、2ゴールにとどまっている。ボルトン時代の李青竜は40試合前後に出場、チームの主軸として活躍した。
今回の処分はチーム側の「戦略」だという見方もある。あるプレミアリーグ所属チームの関係者は「移籍市場が間もなく始まる今の時期、チームは選手の発言に神経をとがらせている。チームは李青竜の発言を利用し、今後の彼の行き先を決めるのに優位な立場に立てるだろう」と言った。ウリ・シュティーリケ韓国代表監督は先日、「6カ月以上、試合に出られていない選手を代表チームに選抜するのは難しい。これらの選手たちに夏の移籍市場で変化があるものと期待している」と述べた。今夏の李青竜の悩みはさらに深まることだろう。