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2016年05月09日 08時29分 UPDATE

磁気テープ需要拡大、日本企業ほぼ独占 安くて大容量、ビッグデータ追い風 (1/3)

記録メディアとしての磁気テープの需要が拡大している。ビッグデータの活用機運が広がり、膨大な情報を蓄積・管理するニーズが高まっているからだ。

[SankeiBiz]

 カセットやビデオのテープが姿を消す中、記録メディアとしての磁気テープの需要が拡大している。さまざまな業種にビッグデータの活用機運が広がり、膨大な情報を蓄積・管理するニーズが高まっているからだ。データセンターなどでは従来、ハードディスク駆動装置(HDD)や半導体のフラッシュメモリーを使った記録装置が利用されてきたが、一部が磁気テープに置き換わってきた。単位当たりの容量が大きく、コストを抑えられる利点が注目されている。

画像 富士フイルムが昨年11月に発売した磁気テープ。データを30年以上、保存できるという

 コンピューター用の磁気テープは、1965年に富士写真フイルム(現富士フイルムホールディングス)が初めて発売した。世界シェア首位の富士フイルムが昨年11月に発売した磁気テープの記録容量は15テラバイトだ。1テラバイトはDVD約200枚分に相当する。

 企業や研究機関などが収集し、データセンターなどに蓄積する情報は加速度的に増えている。すべてのモノがネットにつながるIoT(インターネット・オブ・シングス)を事業に生かす需要も加わり、さまざまなデータを消去せずに取っておく必要性に迫られているからだ。

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