記事詳細
【川越一の視線】
習近平主席の熊本地震お見舞い電報の裏に「政治利用」が透けて見える
日本国憲法第1条は「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴であって、この地位は、主権の存する日本国民の総意に基く」と規定している。象徴としての天皇陛下が政治利用されることを防ぐため、外国要人との会見は国事行為でなく、公的行為とされている。
しかし中国側は、共産党政権の権力基盤強化のため、天皇陛下との会見を政治利用した。前例があるだけに、権力を集中させて政権の「安定」を演出する習氏が、天皇陛下を「国家元首」とみなし、自らの権威を高めるために政治利用したとしても意外ではない。(中国総局・川越一 かわごえ はじめ)
●=王へんに旋