【平壌=峯岸博】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記は6日から開かれている朝鮮労働党大会での活動総括報告で「共和国(北朝鮮)は責任ある核保有国として敵対勢力が核で我々の自主権を侵害しない限り先に核兵器を使用せず、世界の非核化を実現するため努力する」と主張した。朝鮮中央通信が8日伝えた。
正恩氏は「祖国統一を実現するのは、最も重大で切迫した課業だ」と強調した。そのうえで韓国との関係改善に意欲を示し「様々な分野での対話と交渉を積極的に発展させ、相互の誤解と不信を解消し、祖国統一と民族共同の繁栄のために共に道を開かなければならない」とし、「まずは北南軍事当局間での対話と交渉が必要だ」と述べた。
日本に対しては「朝鮮半島に対する再侵略の野望を捨て、我が民族に犯した過去の罪悪について反省、謝罪し、朝鮮の統一を妨害してはならない」と強調した。
正恩氏は2016年から20年までの「国家経済発展5カ年戦略」を実行する方針も示した。「エネルギー問題を解決し、基礎工業部門を正常軌道に乗せる」などと述べたが、戦略の詳細は明らかになっていない。