年間50万人訪問、日本で人気の「農業テーマパーク」

 福岡県遠賀郡の「ぶどうの樹」は、ブドウ園をブドウ棚のある結婚式場に作り変えた人気スポットだ。レストランや旅館、入浴施設、食育体験ファームなども備えている。先月22日にも招待客100人ほどの結婚式が行われた。費用は一般式場の7割ほどで、忘れられない思い出になるという口コミが広がり、これまでに約5000組がここで挙式した。

 昨年の訪問者は30万人で、売上高はグループ全体で30億円を記録した。運営会社の小役丸秀一社長(54)は「農場の未来はどれだけ独自のアイデアを生むかに左右される」と語る。

■韓国版「モクモクファーム」を目指す農園

 韓国でも6次産業に対する関心が高まっている。先月22日に正式オープンした毎日乳業の「上下農園」(全羅北道高敞郡)は、韓国版「モクモクファーム」を目指す体験型テーマパークだ。毎日乳業と高敞郡が9万9000平方メートルの敷地に370億ウォン(約34億円)を投じて造成した。同地域の食材でハムやパンを製造して販売するほか、ウィンナーやチーズ作りを体験できる工房もある。来年には約30室を備えた宿泊施設が建つ。同農園のパク・チェボム代表は「今年は7万人、2020年には30万人を呼び込み、売上高300億ウォン(約28億円)を達成したい」と意欲を示している。

 韓国農村経済研究院のパク・チュンギ先任研究委員は「6次産業は活力を失った地方の農畜産業を活気付かせる。(政府は)1次、2次、3次産業の融合を阻む規制を取り払い、アイデアの共有や資金支援を通じて6次産業の普及を後押しすべきだ」と指摘している。

伊賀・遠賀(日本)、高敞(全羅北道)=チェ・ソンジン記者
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