東北の観光振興で政府の有識者会議が提言

東日本大震災の影響が残る東北の観光産業の振興策を検討する政府の有識者会議は、提言を取りまとめ、温泉や祭りなども活用しながら、東北地方のスキー場が北海道のニセコなどと並ぶスキーリゾートとなるよう、取り組みを進めることなどを提案しています。
それによりますと、「東北は、外国人観光客が急増している流れから大きく遅れ、依然として震災の影響が残っている。観光地として潜在的な実力は備えており、成長に大きな余地が残されている」としています。
そして、震災のあと一時、半数以下にまで減った東北地方の外国人宿泊客を、2020年に去年の3倍の150万人とする政府目標を達成するため、温泉や祭りなども活用しながら、東北地方のスキー場が北海道のニセコなどと並ぶスキーリゾートとなるよう、取り組みを進めることを提案しています。
さらに、仙台空港をLCC=格安航空会社の路線の拠点とすることや、震災の被災地を「学びの場」と位置づけ、沿岸被災地や福島を巡る修学旅行の誘致に力を入れることなどを求めています。
政府は今後、自治体などとも協力して、この提言を東北地方の観光振興に役立てていきたいとしています。