ブンデスリーガ公式サイトが選出した今季の最優秀監督候補には、バイエルンのジョゼップ・グアルディオラ、ドルトムントのトーマス・トゥヘル、ヘルタ・ベルリンのパル・ダールダイ、インゴルシュタットのラルフ・ハーゼンヒュットルの4名がノミネートされていたが、ファン投票の結果ドルトムントのトゥヘルが最優秀監督に選ばれた。
今季もリーグ戦を支配していたのはグアルディオラ率いるバイエルンで、ブンデスリーガ史上初となる4連覇を達成した。しかし、そんな偉業もトゥヘルが立ち直らせたドルトムントの前には霞んでしまうようで、インゴルシュタットのハーゼンヒュットルが3%、ヘルタ・ベルリンのダールダイが8%、グアルディオラが27%の票を集めたのに対し、トゥヘルは62%と大差をつけている。
今季のドルトムントは開幕直後から攻撃陣が爆発。開幕戦ではボルシアMGを4-0で倒し、開幕直後は首位に立っていた。その後はバイエルンに徐々に差をつけられてしまったが、中盤戦まで優勝争いの行方は分からなかった。また、今季のドルトムントの攻撃には圧倒的な破壊力があり、ロベルト・レヴァンドフスキと得点王争いを繰り広げたピエール・エメリク・オバメヤン、マルコ・ロイス、ヘンリク・ムヒタリアン、そして日本代表MF香川真司の前線4人で構成されるファンタスティック・フォーと呼ばれるユニットまで完成した。
トゥヘルは今季前半戦でもグアルディオラを抑えてリーグ最優秀監督に選ばれており、今季はシーズンを通してドイツのサッカーファンを魅了することになった。グアルディオラ率いるバイエルンが強いのは明らかだが、ファンの目にはトゥヘル率いるドルトムントのサッカーの方が魅力的だったということだろう。