アレッポでの人道危機、特に病院等の医療機関に対する空爆等の攻撃について、安保理は5日から審議をしていますが、al arabia net は7日英国提出の宣言案がロシアの拒否権で葬り去られたと報じています
(この宣言案というのは、おそらく所謂議長宣言案で、正式の決議程の権威や強制力はないものですが、15メンバー全員の賛成を要し、その意味でロシアの拒否権というのは不正確です。但し、ロシアが反対すれば、採択されないことは当然ですが、拒否権と言っているということは、他の14理事国は賛成したという意味でしょうか。決議と違って、宣言案に対する各国の正式立場は公表されないのが普通です)
決議案は、政権のアレッポにおける戦争犯罪を非難する趣旨のものとのことです。
ロシア国連代表は、反対の理由として、宣言案が宣伝のためのものだから、としている由。
アレッポ情勢について報告した国連事務次長は、アレッポに対する攻撃は人道上の罪に当たる可能性があり、これはハーグの国際刑事裁判所に付託することが妥当と述べた由。
また、仏代表は、アレッポに対する攻撃はユーゴスラビア崩壊後のサラエボに対する攻撃に匹敵する犯罪行為であると指摘した由。
http://www.alarabiya.net/ar/arab-and-world/syria/2016/05/07/روسيا-تعرقل-إدانة-الأسد-دوليًا-على-جرائم-حلب.html
アレッポに関しては48時かの停戦後、ロシアがさらに72時間停戦を延長したはずですが、その後も政府軍機及びロシア軍事による空爆等が再開され、市民に多数の死傷者が出ている由
http://www.aljazeera.net/news/arabic/2016/5/8/غارات-روسية-وسورية-مكثفة-على-ريف-حلب