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【プロ野球】

ソフトBのサファテ、5日連投 招待した熊本の被災児童に笑顔届けた

2016年5月8日 紙面から

◇ソフトバンク3−2楽天

サファテは招待した熊本の子どもたちと「熱男」=ヤフオクドームで

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 ソフトバンクが接戦を制し、1分けを挟んで5連勝。5回に福田の2点適時打で先制し、2−2とされた直後の7回に高田の適時打で勝ち越した。千賀が7イニング2失点で3勝目。サファテが10セーブ目。楽天は3連敗で借金5。

      ◇

 ソフトバンク・サファテの名が9回にコールされた。2011年の来日から一度もなかった5日連続登板だ。この日は地震で大きな被害を受けた熊本県益城町や熊本市の児童ら約70人を招待した「特別な日」。米国出身の守護神は1点差を守り抜き「この困難を自分たちも一緒に乗り越えたい。前に進んでいきましょう」とお立ち台から呼びかけた。

 これで7連投。「朝起きたときにはだいぶ疲れていた」という。「休ませようと思ったが、本人から大丈夫だと言ってきてくれた」と志願を受け入れた工藤監督は、こう話した。「彼の頑張っている姿は、しっかり子どもたちに焼き付いたと思う」。サファテも球場で子どもたちの笑顔に大きな元気をもらい「彼らの数週間の困難を考えれば、弱音は吐けない」と勇気を返した。

 先頭に内野安打を許し、犠打で1死二塁。伊志嶺には9球粘られ「持っている球を全てつぎ込んだ」。10球目は普段あまり使わないというクイックモーションでのフォークボールで空振り三振に仕留める執念を見せ、最後は代打枡田を155キロの直球で三邪飛に打ち取って試合を締めた。

 異国の地で142セーブを積み上げた剛腕は「東北を見ても分かるように、5年たっても生活に苦しんでいる人がいる。絶対に忘れてはいけない。(支援を)一回で終わらせるつもりはない」と言った。チームは5連勝で首位を快走する。この先も勝利を締めくくるのは、被災地のために投げるこの右腕だ。

 

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