th015-630x315

何が違うの?Photoshop Elements、Lightroomで出来ることの違いと使い方


写真向けの画像編集ソフトと言えば、Adobe社のPhotoshop(PS), Lightroom(LR), Photoshop Elements(PSE) の3つが有名ですね。もちろん他にもさまざまな画像処理ソフトがありますが、メーカー純正ソフトやRAW現像専用ソフトを除けば写真をメインに扱うソフトはこの3つのどれかになるでしょう。
特に良く聞かれるのが、PhotoshopとLightroomの違いってなんですか?ということ。そこで、この2つの違いをメインに、Elementsを入れた3つのソフトを”写真”という切り口で比較をしてみたいと思います。

解説

 

大きな違いとは?

(デジタル)写真を楽しむという事を考えた場合、フォトグラファーに求められるのは撮るだけでなく、撮った後に写真をPCに取り込み、編集(現像)し、管理し、出力(SNSにアップしたり、プリントしたり)するまでを考えなければなりませんよね。

そんな中でPhotoshopの役割は「画像編集」に特化するということ。「写真」ではなく、「画像編集」に特化しているというところがポイントです。しかも、その特化っぷりは半端なく、プロの現場で事実上の世界標準。Photoshopを使ってできない画像編集はほとんどありません。

一方、Lightroomは「画像編集」ではなく、「写真」に特化しています。フォトグラファーに求められる一連のワークフロー(取り込み⇒編集⇒管理⇒出力)を1つのソフトで完遂できるのが特徴。しかも、プロのユーザーが使えるほどレベルが高い完成度です。

最後に、Photoshop Elementsですが、これも「画像編集」に特化したソフトで、「写真」特化という訳ではありません。Photoshopの廉価版といった感じです。

大変ざっくりとした図ですが、イメージとしてはこんな感じです。

ワークフロー

このようにPhotoshop(Elements)とLightroomではソフトの方向性(哲学)が異なります。

PhotoshopやPhotoshop Elementsは写真の編集はもちろんできるし、イラストやWEBなど、「画像」に関する処理なら一通りできます(編集以外にも、取り込みや出力など一通りの基本的な機能を有します)。

しかし、用途を「写真」に限定した場合、ほとんど使わない機能があったり、物足りない機能があったりします。。

一方、Lightroom”とにかく写真に特化”しており、フォトグラファーのために考え抜かれた作りになっています。イラストやWEBなど写真以外の画像を扱う機能は削ぎ落とし、代わりに大量の写真を効率的に精度よく扱うための統合型ソフトです。

 

ポイントは効率

写真を扱うときに必要な機能は種々ありますが、イラストなど他の画像編集と圧倒的に違うのはその数です。一日に百枚を超える写真を撮るというのは一般の方でもざらですし、プロであれば一日に数千枚の写真を撮るという事も普通にある世界です。
その膨大な数の写真を効率よく処理するためにはLightroomのような写真特化した統合ソフトがあると大変便利です。特に写真の管理機能は右に出るソフトがほかにないほど優秀。
Photoshop(Elements)の基本ワークフローは一枚の画像をじっくりと処理していくものですが、Lightroomのワークフローは一枚の写真をじっくり処理するだけでなく、複数枚の写真を一気に処理することが可能です。
例えば、ある日に撮った合計200枚の写真を処理することを考えるとします。

Lightroomなら15分で

Lightroom(以下 LR)であればメモリーカードから写真をLRに取り込み、OK写真とNG写真を振り分け、OK写真(例えば50枚)に対して、好みの現像設定を一気に適用。
その中の特にお気に入りの5枚は個別に1枚ずつ現像を追い込み、最終的に3枚の超お気に入り写真をFecebookにLRから直接投稿したり、一気にプリントするということができます。また、編集したログ(手順)はすべて記録されているので後日元に戻すことも簡単。
すべてLR内で完結しますし、慣れればこの間15分ほどでしょうか。
慣れてしまえば15分で200枚の写真のセレクトから現像、書き出しまで行えちゃうんです。今まで1時間くらいかかってませんでした?

Photoshopだけでやるのは苦行。。

一方、Photoshop(以下 PS)で同じことをしようとすると、OK/NG選別は他の管理ソフトを使うか、エクスプローラーやFinderで手動でフォルダに選別して。。というような苦行が必要。
そこから現像するためには1枚ずつ読み込まなければならないため、OK写真50枚を読み込むのは非現実的。LRならお試しで50枚でも100枚でも一気に現像設定を適用できますが、PSではこのステップを飛ばしてお気に入り5枚を見つけることになるでしょう。

ただし、枚数が少なくなれば編集に特化したPSの得意分野ですのでLRと同等かそれ以上のレベルまで仕上げることが出来ます。

各ソフトの特徴

 

何を選ぶべき?

写真メインの用途ならLightroomがおすすめ!

私はPhotoshop、Lightroomのどちらも使いますが、写真に関して言えば圧倒的にLightroomの使用率が高いです。写真の管理能力が圧倒的にすばらしく、数百枚程度の写真の処理ならほとんど苦にならないからです。
Lightroomで編集してもしきれない場合にPhotoshopでさらに調整をかけるというような使い方をします。写真の合成や非常に細かな調整をしないのであれば、大抵の場合Lightroomで足りないということはありません。
さらに、プロが使えるくらいの高機能でありながらお値段は14,000円程度。特別優待版なら9,000円ほどです。

 

 どんなものにも妥協したくないならPhotoshopを

一枚を極限まで追い込んで仕上げたいのであればPhotoshopを使いましょう。Photoshopを使ってできない事はほとんどありません。ただし、プロ向けツールで機能も豊富なため使いこなすにはそれなりのスキルが必要です。LRやPSEを使って物足りなくなったら移行を考えてもいいでしょう。

というか、Photoshopを使うレベルなのにPSだけで写真の処理をするというのは考えにくいです。おそらく、LRやほかのソフトと連携した使用になるのかと思います。

もちろん、世界最高のプロ向け画像編集ツールですから、お値段もそれなりにします。Photoshopは現在Adobe Creative Cloudというクラウドサービスに移行しており、パッケージ購入ではなく、毎月課金方式で販売されています。Photoshop単体利用なら毎月2,200円(年間契約)です。

 

手軽にいろんなことを試したいならPhotoshop Elements

写真を撮る枚数もそれほど多くないし、写真の合成やイラストなど画像処理全般を汎用的に使えるソフトが欲しいならPhotoshop Elementsでしょうか。これがあれば一般の方が必要とする大抵の事ができますし、初心者向けに作られているので他のソフトよりもとっつきやすいかと思います。

いままでPhotoshopの機能限定版という扱いでしたが、世界最高レベルのソフトと比べての限定版ですから、一般の方にとっては十分な機能かと思います。写真を簡易的に管理する機能も付いています。

お値段は12,000円程度。乗り換え版なら10,000円程度です。

まとめ

初心者向けのPSEとほぼ同じ価格でプロレベルのLightroomが使えるというのはLightroomのコストパフォーマンスがいかに優れているかが分かりますね!

本サイトが運営するWebデザインのオンラインスクールが公開中! まずは無料トライアル!

NESTonline - テクノロジーとクリエイティブのプロを目指す人のためのオンラインスクール (詳細はこちら)-
好きなときに、好きな場所で、好きなだけ学べる。テクノロジーとクリエイティブのプロを目指す人のためのオンラインスクールを運営しています。
PhotoshopやCSS、実践的なWebグラフィックデザインなど、500レッスン以上の数十万円相当のプロを目指すカリキュラムが、月々2,500円でいつでもどこでも学べます。

Photoshopを動画でしっかり学ぶ


Next ArticlePhotoshop CCの新しくなった機能を徹底解説!2014年版