今日は久しぶりに過去作をレビューします。
今回レビューするのは、2002年のアニメ『機動戦士ガンダムSEED』。
1年4クールをかけて放送されました。
近年では、4クール作品というのはほぼみられなくなりましたが、この当時は当たり前のように4クール作品が存在していましたね。
ガンダムシリーズ1評価が困難な作品
私は、このガンダムSEEDについて、当時のガンダムシリーズの中で最も評価が難しい作品だと思っています。
賛否両論、毀誉褒貶、信者もすごいがアンチもすごい。そんな感じの印象を受けているからです。
では、なぜこの作品がこんなにも議論を呼んでいるかというと、私はこの作品がガンダム作品として登場したからだと思っています。
確かにこの作品は世界観やシナリオの展開がガンダムシリーズ、特にファーストガンダムのオマージュがたっぷり込められている作品だと思います。
そういった意味ではガンダムである必要性があったのかもしれませんが、だからこそ多くのアンチを産んでしまったのではないかと思っています。
見どころの深い良作
4クールで制作されたこともあって、ナチュラルVSコーディネーター、地球連合VSザフト、アークエンジェルでの戦闘シーンなど本筋の他にも、熱い友情やラブロマンスなどいろいろな要素が詰め込まれた作品になっています。
特に親友なのに敵味方に分かれて戦わなければならなかったキラとアスランの物語はキッチリ掘り下げられて描かれているためこの部分の評価が高いのがうなずけます。
その他にも、連合の戦艦アークエンジェルにコーディネーターとして乗り込まなくてはならなかったキラの孤独と戦わなければ仲間を守れないジレンマや、後半のアズラエルの暗躍とアークエンジェルVSドミニオンなど見どころがたくさんあると思います。
ガンダムという名を持つMS多すぎる問題
ただ、私はこの作品がガンダムでなければよかったのにという思いをぬぐいきれません。別にガンダムでなくても良かったと思います。
れは、プラモを売りたいがための戦略であるというのは理解できますしこれがなければ4クールという放映期間は実現できなかったと思います。
しかし、Gガンダムから続くガンダムという名前の付くMSの大量投入は敵のメインMSまで及びました。
もはや名前も覚えるのも一苦労です。
このやり方全てを批判するつもりは毛頭ありませんが、さすがにここまでガンダムを登場させるのはやりすぎに思えます。
オールドタイプおっさんのエゴ
私は、ガンダムという名の持つ作品にはガンダムらしくあってほしいと願うのです。
ここでいうガンダムらしさというのは、オールドタイプのオッサンが宇宙世紀時代のガンダムを忘れられないでほざくたわごとみたいなものです。
私が思うガンダムらしさは、軍人の悲哀であったり、互いが戦力の差を戦術で覆すダイナミックさであったり、戦争の理不尽さであったり、それらのリアル感だと思っています。
でも、このSEEDはそれらを含んでいる部分あっても、すべてがキラキラしているように見えて、まばゆいばかりの光を放っている。
それは、大量投入されたガンダムシリーズのMSデザインにしかり、主題歌を担当したT.M.Revolutionの西川さんが声優デビューを果たしたり、大人気声優たちを起用したり、大々的なプロモーションを打ったり、そういった作品の内面とは関係ない部分の装飾が凄すぎて尻込みしてしまった。
これが2000年代の若者に受けたのかもしれませんが、それ以外の泥臭いガンダムを知る身にとっては、天空の城ラピュタでポムじいが飛行石のことをみて「すまんがその石を・・・しまってくれんか。わしには強すぎる・・。」と、同じくらいSEEDはまぶしかったのです。
実際は、ZガンダムやVガンダムとまではいかないモノの、結構えげつない展開での人死にもあって(ちょっと薄っぺらい様な気はしますが)、内容的にはかなりヘビーな側面もあるんですけどね。
それらを総合して、ガンダムじゃなきゃ、そのビックネームに振り回されずに楽しめたかと思うと残念です。
最後に
現在のアニメの感覚に置き換えると、4クール全50話は長い気もするとは思いますが、案外サクッと見れてしまいます。
ガンダムシリーズとして通しで見ている場合は、その映像表現の進化の過程を見ることが出来て面白いですよ。
ちなみに、私的には、TVシリーズでのガンダムはここで止まっています。理由はやっぱり宇宙世紀に思い出が詰まりすぎているからですかね。
どこかで、一気に振り返りたいと思っていますが、いつのことになるでしょう。
機会があればぜひ、続編もみたいと思っています。
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