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【プロ野球】

DeNA、今永やっとプロ初勝利 6度目先発でついに打線が援護

2016年5月7日 紙面から

広島−DeNA プロ初勝利を飾り、ウイニングボールを手にする今永(左)。右はラミレス監督=マツダスタジアムで

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◇DeNA6−0広島

 DeNAが今季初の3連勝。2回に白崎の適時打と新人今永のスクイズなどで3点を先取。3、6回にも加点し、8回には梶谷のソロで駄目を押した。今永は7イニングを無失点でプロ初勝利。救援陣が締めて零封した。広島は横山の乱調が痛かった。

 初のウイニングボールを手渡されても、DeNA・今永の表情はほとんど変わらなかった。「感情を表に出すタイプじゃないので。でも、『やっと勝てたな』と思っていました」。6度目の先発でようやくつかんだプロ初白星を胸の奥底でかみ締めた。

 「正直、一番調子が悪かった。立ち上がりは体のバランスが悪くてフワフワしていた」。過去5試合で援護点はたった2点。それでも33イニングでわずか4四球だった左腕が、初回にいきなり2四球。それでも「意外と走っていた」と真っすぐを軸に3三振で切り抜ける。初めて投げるマツダのマウンド、降り続く雨にも徐々に対応。2回以降も毎回走者を出しながら踏ん張った。

 「これまでの4敗は無駄じゃなかった」。負け試合の反省点をノートにつづり、次の登板に生かしてきた。前回4月29日の阪神戦は1点リードの5回に逆転2ランを浴びて敗戦。「今までは『5回まで』と考えていたが、きょうは『5回から』と考えた」。5回の後に行っていた着替えを4回の後に行い、「ここからどれくらい投げられるか」と気合を入れ直した。

 7回の攻撃でさらに気合が入った。先頭打者で打席へ。「普通なら代打。監督の期待を感じた」。その裏に1死一、三塁の大ピンチを背負ったが、「技術じゃなく気持ち。絶対抑えてやる」。“キクマル”を仕留め、プロ入り最多125球で7イニングを無失点でしのぐ。9つ追加した52奪三振は菅野(巨人)に並び、55奪三振でトップの岩貞(阪神)と3差だ。

 ヒーローインタビューでは「やっと自分自身、開幕できた。投げる試合全部勝つつもりでやっていきたい」とファンに誓った。座右の銘は「逆境こそ覚醒のとき」。産みの苦しみを味わって手にした1勝を機に、ドラ1左腕の逆襲が始まる。 (小林孝一郎)

 

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