簡易宿舎放火容疑で男逮捕「宿泊者に腹立てた」　北九州

　福岡県警小倉北署は５日、住所不定無職の松本正利容疑者（５９）を現住建造物等放火などの疑いで緊急逮捕した。松本容疑者は「間違いありません」と容疑を認めているという。

　署によると、松本容疑者は５日午後７時半ごろ、北九州市小倉北区室町２丁目の５階建てビルの４階部分に侵入し、放火した疑いがある。３～５階部分は簡易宿舎「有明荘」で、４階部分の２８平方メートルが焼けた。宿泊者の男性２人がのどにやけどなどを負った。松本容疑者は以前宿泊したことがあるといい、「長期宿泊の知人に腹を立てた」と話しているという。出火当時、２３人が宿泊していた。

　現場はＪＲ西小倉駅近くで大手家電量販店や商店、マンションが立ち並ぶ。近所の女性（７３）は「助けを求める人がいて、はしご車で救助されていた。こんな近くで火が出るなんて怖い」と話していた。（井石栄司、宮野拓也）