こんにちは、せみけんです。
4月雇用統計の結果が先ほど発表されました。(2016年5月6日)
非農業者部門雇用者数が予想の20万に対して、16万人だったことから円高進行。
ただ、思ったほどではなく、106円後半程度と落ち着きつつあります。(22時15分現在)6月利上げは少し遠のきましたかね。円高は日本経済に厳しいですが、利上げ先送りであれば、世界景気にとってはプラスです。
さて今日のお題です。
バークシャーハサウェイのShareholder Lettersの2015年分が開示されていました。パフォーマンスと複利の効果について、ご紹介したいと思います。
①1965年にバークシャーハサウェイに投資していたら
②S&Pとの比較
③日経平均との比較
①1965年にバークシャーハサウェイに投資していたら
1965年にバークシャーハサウェイに投資していたら、表題に書いているのですが、結果的に7,989倍になりました。期間は、1965年~2015年の51年間です。
ちょっとわかりにくいので、具体的な例をあげます。
1965年に100万円のバークシャーハサウェイ株を購入します。
そして51年間売らずに(ここが一番難しいですが)、2015年末を迎えました。
そうすると79億8,900万円になりました!!
株式投資の圧倒的な醍醐味ですね。これは、年率19.2%のリターンを51年続けるとこの金額になります。約20%のリターンを上げ続けることがバークシャーをここまで巨大な投資会社になった理由です。
2016年3月末時点での世界時価総額ランキングは以下の通りです。
1位 アップル
2位 アルファベット(グーグル)
3位 マイクロソフト
4位 エクソンモービル
5位 バークシャーハサウェイ
世界5位の会社を作ったのは複利の効果です。上下はありつつも約20%の運用成績を残した結果世界5位の時価総額の会社となりました。このことからもバフェットの名言、投資を成功させるために守るべき2つのことの大切さがわかります。
1.損をしないこと
2.1を忘れないこと
損をするとそれだけパフォーマンスに影響が出ます。着実に収益の上がるビジネスモデルをもつ会社にだけ投資をすることでここまでのパフォーマンスをだしています。
保有株の状況を見ると、占めるウェイトの大きい順に以下の通りです。
・ウェルズファーゴ
・コカ・コーラ
・IBM
・アメックス
ここには、GEICO等100%子会社は含まれていません。
②S&Pとの比較
基本的にアメリカ市場は、2015年、2016年がまさに株式市場の最高値です。1965年から2015年のS&Pのパフォーマンス(配当込み)は、9.7%です。実はかなりいいパフォーマンスなんですね。
では、S&Pに1965年時点で、100万円とうしするとどうなったでしょうか。平均リターンは9.7%ですが、113%増加、つまり1億1,300万円になっていました。
ちなみに比較してみるとこのようなグラフになります。
バークシャー(青):平均19.2%
S&P(橙):9.7%
青が全体的に上回っていますね。約10%の差なので分かりづらいですが、かなりの差があります。ただちょっと気になることがあると思います。それは直近数年では、あまり差がないように見えるということです。
今後は、①BRKのパフォーマンスー②S&Pのパフォーマンスの差分をグラフにしました。先述の通り、近年あまりパフォーマンスがよくありません。
表にすると、以下の通りです。直近7年では、5年S&Pに負けています。これは、運用額が大きくなってきたため(バフェットが高齢なため?)ともいわれていますが、時価総額30兆円規模ともなると投資対象を見つけるのもやや難しいようです。
ただ、リーマンショック時もそうでしたが、下げ相場に強いこともバークシャーの特徴です。ゴールドマンへの優先株の投資等、自社に非常に有利な条件での投資が上手い印象です。財務諸表をみると、2015年末時点で約7兆円の現金同等物があります。
2008年のリーマンショック時に、10%未満の下げで済んでいます。バフェットは自らの格言、損をしないことを守っていますね。バフェットの本を読むとわかるのですが、バフェットは暴落が起こった時はチャンスと考えています。その為に巨額の現金をもって待ち構えています。
③日経平均との比較
では、日経平均はどのようなパフォーマンスかを確認してみましょう。
1965年末 1,417円83銭だった日経平均株価は、
2015年末 19,033円71銭になっています。
これは凡そ5.2%の年率リターンです。(配当無しでのリターンなので、配当込みであればもう少しリターンが上がると思います。)
100万円投資していたら、約1,339万円になっています。バークシャー、S&Pと素晴らしいリターンを見た後だとかなり少ないように思えます。
ただ、バブルの真っただ中で100万円を投資をしたら、その100万円は半分以下になっています。
史上最高値であるアメリカ市場と日本市場はパフォーマンスが大きく異なるように見えますね。一長一短で、アメリカの会社が良い、日本の会社がダメというつもりはありません。
ただ、アメリカ市場は株主の力が強く、企業価値向上させることを企業が必死になって考え行っていると思っています。企業価値が上がる=株価が上がるという構図になっているんじゃないでしょうか。また、不要な内部留保は、配当等で株主還元するのが一般的です。配当で株主に還元されればお金が社会を巡り、市場経済に貢献していると思います。
最近は日本でもROEを向上させる動きや増配等株主還元をすすめる動きもあり、今後は期待できると思います。円高になっていることや日本経済も先行きが少し不安ですが、アメリカだけが投資先とはみずに、日本市場でも良い会社があれば投資していきます。
まとめ
1965年~2015年のリターン
①バークシャーハサウェイ 7,989倍 (平均19.2%)
②S&P(配当込み) 113倍 (平均9.7%)
③日経平均(配当なし) 13倍 (平均5.2%)
損をしないように、良い投資先に投資することを心掛けて投資をすすめていきましょう。それでは!