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【プロ野球】

菅野、3度目完投で4連勝 巨人が再奪首

2016年5月6日 紙面から

巨人−広島 完投勝利し、子どもたちに祝福される巨人・菅野=東京ドームで(河口貞史撮影)

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◇巨人4−2広島

 巨人が広島と入れ替わり再び首位に立った。菅野は球威、制球ともに優れ、2失点完投で4勝目。打線は6回、坂本の適時打とギャレットの2ランで3点を先制。7回には村田のソロで加点した。広島は天谷の2ランで反撃するも及ばなかった。

 スゴみを増した右腕がコイを豪快に料理した。今季は「圧倒」をテーマに掲げる菅野が天谷の1発による2点に抑え、今季3度目の完投勝利を飾った。打っても打率4割超え。エースの投打にわたる活躍で巨人が首位の座を奪い返した。

 「どうだ?」。8回を投げ終わり、尾花投手コーチに確認された菅野は即座に続投を志願した。「最後まで投げる気持ちはいつも持っています」。107球。2試合連続の2ケタ三振を奪い、与四球もゼロ。2時間3分の完投劇を完成させた。

 12球団トップのチーム打率を誇る広島をねじ伏せた。「ある程度、ストライクゾーンの中で抑えることができた」。7回には「欲を出して」41イニングぶりの自責点となる2ランを被弾。しかし、今季57イニングで失点は3度目という事実が、菅野の圧倒的な力を物語る。

 打ってもスゴい。6回には先頭打者として内野安打で出塁。先制のホームを踏んだ。17打数7安打と好調の打撃にも理由がある。昨年のオフ、登板した全試合の映像を見直した。「チャンスで回ってきて、あそこで1本出てれば、という場面が多かった」

 9人目の野手としての意識と飽くなき探求心。春季キャンプでは内田打撃コーチに教えを請い、この日も「あの投手(九里)の一番良いボールは何ですか」と確認してから打席に向かった。

 投打に際立つ存在感。大黒柱にふさわしい姿にも高橋監督は「いつも通りのピッチング。特に言うことはない」と眉1つ動かさなかった。4勝無敗。防御率は0点台。投げれば負けない。菅野は『絶対エース』の領域に足を踏み入れようとしている。(井上学)

 

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