本紙が韓国産業技術振興協会と共同で製造業の大企業・中小企業57社の最高技術責任者(CTO)を対象にアンケートを実施した結果、回答者57人のうち50人(88%)が韓国製造業の産業競争力について「深刻、またはそれ以上の危機」状態にあると答えた。このうち8人(全体の14%)は「このままでは(製造業が)だめになる」と答え、韓国製造業の競争力低下に強い危機感をにじませた。「危機状態ではない」と回答した人は1人にとどまった。
各社のCTOは、韓国製造業の産業競争力の未来についても暗い見通しを示した。「韓国経済が中国の追い上げをかわし、先進国の技術を追い越すことが可能だと思うか」との質問では、39人(68%)がその可能性について「悲観的」または「非常に悲観的」とした。グーグルやフェイスブック、テスラのような革新的なベンチャー企業が韓国で生まれる可能性についても、42人(74%)が「低い」または「非常に低い」と答えた。
半導体大手SKハイニックスのホン・ソンジュ未来技術研究院長(副社長)は、韓国製造業の産業競争力が低下した原因として「中国の追い上げ、スペシャリスト養成を怠ったこと、政府の関心不足」を挙げ「まずは企業が努力すべきだが、政府レベルでも人材育成や中小企業の研究開発力強化を後押しすべきだ」と指摘した。