【ケープカナベラル(米フロリダ州)=兼松雄一郎】規制が強まるたばこの代替品として米国で利用が拡大している電子たばこについて、米食品医薬品局(FDA)は5日、規制対象とすると発表した。これまで各州で規制がばらばらだったが、全米で18歳未満への販売を禁止する。
メーカーは登録が義務付けられ、広告規制や成分・健康リスク表示の対象にもなる。日本での議論にも影響しそうだ。
電子たばこは小型の筒状のものが多く、中のニコチンや香料などを含む溶液を熱して気化させて吸う。溶液の成分の表示義務はなく、香りで子供でも吸いやすくしたものが多い。自家製の溶液を売る業者もあり、発がん性物質を含む商品も流通している。
FDAによると、米国では昨年、約300万人の中高生が利用。若年層に喫煙の習慣をつけさせ、ニコチン中毒に導いているとの批判が強まっていた。一方で英政府が昨年、たばこに比べ健康被害が低いとする報告書を発表するなど、禁煙補助に有効との見方もある。