機械学習に必要な数学知識・教材:「微分」「線形代数」
こんにちは、サトゥです!
日々増え続けていくさまざまなデータを有効に活用していく為の手段として、近年注目度が上がっている「機械学習」。ネットショッピングのレコメンド機能や株価の予想など、既に日常のさまざまなところで、機械学習によるデータの分析や処理が活用されています。
このような背景を受けて、「これから機械学習について学んでみたい」と考えている方も、多いでしょう。しかし、パソコンや機械に関する知識や技術があるだけでは、機械学習は学べません。機械学習について勉強するには、ある程度の数学知識も必要となってくるのです。
数学的な知識となると、文系の方や数学が苦手な方にとっては、難しそうに思えるかもしれませんね。しかし、今は機械学習に関する教材や入門書なども充実していて、機械学習を学びやすい環境が揃っています。「自分は文系だから」という理由で、機械学習について学ぶ機会を諦めてしまうのは、勿体ないことですよ。
今回は、機械学習を利用するために、必要な数学知識をご紹介していきます。機械学習に興味がある方は、ぜひ参考にしてみて下さいね!
機械学習に必要な数学知識「微分」「線形代数」
「機械学習」や「数学」と聞くと、専門的な知識や技術が求められそうで、難しそうだと感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。しかし、機械学習と数学の関係は、実はとてもシンプルなものなのです。
機械学習の目的は、大きく分けて2種類あります。
1つ目は、「より良いモデルを作ること」です。より良いモデルとは、テーマや問題に尤も近いもののこと。つまり、尤もテーマに近いものを作ったり見つけたりすることが、機械学習の目的の1つなのです。
2つ目の目的は、「誤差をなくす」ことです。正答率や正解率を100%に近づけることとも言い換えられますね。間違いや不正解、誤差を数値化し、その数値を0へと近付けていくことが機械学習の目的なのです。
これらの目的は、それぞれが数学の「関数」に当てはまります。「関数がある点で最大値(最小値)を取る時に、その点で微分するとその値は0になる」という考え方こそが、機械学習の基礎なのです。
機械学習に必要な数学知識1:微分
機械学習を学んだり利用したりするにあたって、欠かせない数学の知識が「微分」です。
微分とは、「変化していく量の割合」のことです。日常的な物事に例えると、子供の身長の伸び方などは、微分にあたります。また、時間や秒数で割合が変わる降水量なども、微分と言えるでしょう。
一定の規則や割合で変化していくものの変化の割合は、微分とは言いません。不規則に増えたり変わったりしていくものの変化の割合が、微分値なのです。
機械学習を利用するには、さまざまな数学的知識が求められますが、特に微分は、最低限理解しておく必要があります。しかし、微分を学ぶのは、人によってはなかなか難しいこと。特に、文系の方にとっては、微分の概念や考え方を習得するのに、苦労するかもしれません。
そこで、機械学習の為に数学を学べる本、特に微分について学ぶのにおすすめの本をご紹介していきます。
やさしく学べる微分積分
- 出版社:共立出版
- リンク:やさしく学べる微分積分
微かに分かる微分積分
- 出版社: 数学書房
- リンク:微かに分かる微分積分
いずれも、微分積分をはじめ、機械学習の為の数学を初めて学ぶという方でも優しく学べる、初心者向けの内容となっています。
機械学習に必要な数学知識2:線形代数
微分意外にも必要な数学的知識は「線形代数」です。線形代数とは簡単に言えば、行列の計算を扱う学問のことを指します。行列とは縦横に数字を並べたもので、行列同士で加算・乗算などを行います。なぜ行列で計算を行うのかといいますと、プログラミングでいう「配列」のように扱えるため、機械学習中に組み込みやすいためです。
1つ線形代数を学ぶための教材をご紹介します。
線形代数 行列と行列式 (大学入門ドリル)
- 出版社:東京電機大学出版局
- リンク:線形代数 行列と行列式 (大学入門ドリル)
機械学習に必要なその他の数学知識
機械学習を習得・利用するにあたって、微分・線形代数は必須知識です。高度な数学的知識の習得をしなければ利用できない点を考えると、機械学習というのは面倒な技術のように感じるかもしれませんね。現在は機械学習のライブラリが充実してきているので、数学知識を活かしながら、ライブラリを応用して、人間では見つけられなかった、新しい知見を探していきましょう!
サトゥ
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