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 各国指導者らのタックスヘイブン(租税回避地)の利用実態を暴いた「パナマ文書」の内容などから、中国の現旧最高指導部メンバーの親族ら7人が、香港への出入りがしやすくなる香港の身分証を持っていたことが分かった。「国際調査報道ジャーナリスト連合」(ICIJ)と提携する記者の取材をもとに香港紙・明報が4日付で報じた。

 身分証を持っていたのは、共産党政治局常務委員の現メンバーで、序列5位の劉雲山(リウユンシャン)氏の義理の娘と同7位の張高麗(チャンカオリー)氏の娘のほか、故・鄧小平(トンシアオピン)氏のめい夫妻、李鵬(リーポン)元首相の娘、賈慶林(チアチンリン)・元全国政治協商会議主席の娘婿と孫娘の7人。本人や配偶者が、英領バージン諸島などの会社の株主や役員になっていた。

 中国人が香港の身分証を持つことに違法性はないが、法律や税制が整った香港で活動しやすくなり、貿易会社などの経営にメリットがあるとされる。中国では共産党幹部や親族の経済活動に関する情報が公開されることはほとんどなく、パナマ文書を通じてその一端が明らかになった形だ。