中ロ外相 南シナ海問題は当事国間で解決を

中ロ外相 南シナ海問題は当事国間で解決を
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中国とロシアの外相会談が北京で行われ、南シナ海の問題は直接の当事国の話し合いで解決すべきだという中国の立場にロシアが理解を示すとともに、アメリカが検討している最新の迎撃ミサイルシステムの韓国への配備について、中ロ両国が反対する考えで一致していることを強調しました。
中国の王毅外相とロシアのラブロフ外相は29日、北京で会談し、その後そろって記者会見しました。この中で、王外相は「私もラブロフ氏も、南シナ海の争いは直接の当事国の話し合いで平和的に解決すべきだと考えている」と述べました。
中国は南シナ海で造成する人工島の周辺で、アメリカ軍が「航行の自由」作戦を実施していることに強く反発し、島の領有権を争うフィリピンが申し立てた国際的な仲裁裁判の受け入れも拒否しており、こうした立場にロシアが理解を示した形です。
一方、北朝鮮が核実験や弾道ミサイルの発射などの挑発行為を続けるなか、アメリカが最新の迎撃ミサイルシステム「THAAD」の配備に向けて韓国と協議していることについて王外相は「核問題の解決に役立たないばかりか、朝鮮半島の緊張の火に油をそそぎ、地域の戦略バランスも壊す」と批判しました。
また、ラブロフ外相も「ピョンヤンの行動を地域での軍事プレゼンス拡大に利用すべきではない」と述べ、米韓の動きに中ロ両国が反対する考えで一致していることを強調しました。