著作者: freedesignfile.com
はじめまして。音越(オトゴエ)といいます。
趣味は、YouTubeやニコニコ動画巡りです。特に好きな動画は、ASMR動画です。
ASMR動画というのは、あまり派手なBGMが流れるような動画ではなく、生活音やささやく声を、左右の耳元で聞こえるようなバイノーラル録音で収録した動画です。
- ひそひそ囁く声
- リズミカルに爪で叩くネイルタッピング
- キーボードのタイピング音
- 紙をめくる音
- 水の音
- 耳かきの音
こういった、静かな音を寝るときや落ち着きたいときによく聞いています。
そう言うと、ニコニコ動画で人気の「音フェチ動画じゃないの?」と考えている人がたくさんいます。
しかし、ASMR動画と音フェチ動画はよく似ていますが、実は別物です。
なぜなのかというと、”ASMR”というアルファベットには
日本語訳がないので、正しい理解がされていないからです。
そこで、今回の記事ではASMRとはなんなのかについて、
どこよりもわかりやすく解説します。
誤解1:”ASMR”は「頭が気持ちよくなる」感覚のこと
ASMR動画は、静かな生活音やささやき声が収録されている動画です。
そもそも、”ASMR”というアルファベットは、
次の英単語の頭文字を取った略語です。
- Autonomous(自律的な)
- Sensory(感覚の)
- Meridian(絶頂的)
- Response(反応)
「自律的な感覚の絶頂的な反応」
これでは、何のことだかよくわかりませんね。
確かに、ASMR動画は、綺麗な女性が耳元でささやいてくれたりしますし、
「絶頂」というキーワードからアヤシサを感じてしまうんじゃないでしょうか。
実際にASMR動画について説明をしている動画があるのでご紹介します。
脳味噌の後ろ側がぞわぞわしたり、なんだかくすぐられている様な『感覚』
by,弓熟ユキノ
ASMRの別名からわかる感覚のこと
この”ASMR”という概念を唱えたのは、ジェン・アレンという人物です。
ジェン・アレンは、頭が痺れるような気持ちよくなる現象に名前をつけようとしていました。
下記は、呼び名が”ASMR”に統一される前の呼び名です。
- brain orgasm(脳のオーガズム)
- brain massage(脳のマッサージ)
- head tingle(頭のうずき)
- brain tingles(脳のうずき)
- head orgasm(頭のオーガズム)
- spine tingle(脊椎のうずき)
- braingasm(brain 脳+orgasm オーガズム)
こうして眺めると、”ASMR”と呼ばれる感覚がイメージできます。
ASMRとは、頭から背骨にかけてゾクゾクして、気持ち良くなる感覚のことなのです。
例えば、2010年頃に音声を聞いているだけで催眠状態になることが出来る
『催眠音声』というのが流行した時期がありますが、そのイメージが近いです。
そんな感覚よくわからないよ、とお思いでしょうが、
この頭を撫でるとゾクゾクするメタルシャワーを使うとよくわかると思います。
誤解2:日本の「音フェチ」動画の存在
ジェン・アレンが提唱した”ASMR”というキーワードが日本でも認知されるようになったのは2012~2013年です。
しかし、「ASMR動画」が存在する以前からこうした癒し目的の静かな音を収録した動画は、日本でひそかに人気だったのです。
それらの動画は、
- 音フェチ動画
- 声フェチ動画
- 耳かきボイス
- 真面目マッサージ
こうしたタグを付けられた動画がニコニコ動画で存在していたのです。
現在、”ASMR”という言葉は身体現象をさすキーワードとは違う意味で捉えられています。
- 音フェチ動画を外国人向けに記載
- 音フェチ動画の総称
こうして、”ASMR”というキーワードは、国内でいわゆる「音フェチ動画」
と呼ばれている癒し目的の動画の海外名・総称という認識で使われています。
理由3:音だけじゃなくて、映像こそ大切
“ASMR”というキーワードが浸透するにしたがって、日本で癒し目的の音声作品全体が「ASMR動画」と総称されるようになってきています。
しかし、YouTubeのASMR動画と、日本の音フェチ動画では、大きな違いがあります。
それはASMR動画では、音だけじゃなくて、映像もASMRという感覚になる上で重要な要素ということです。
ニコニコ動画の「音フェチ」動画は、あくまでも音を聞くことが目的で、
それを聞いているとどんな感覚になるかと言うのはまったく注目されていなかったんですね。
ASMR動画で、ゾクゾクした気持ちいい感覚になるためには、
- 何から鳴っている音か
- どういう状況で鳴っている音か
こうした視覚情報を頭で整理することも、重要な要素になります。
ASMRには個人差がある
ひとつ注意しておきたいのは、ASMRのA(Autonomous)は、自律的と直訳されていますが、明確に意訳をすると、「個人差がある」という意味です。
同じ動画でも、気持ちいいと感じる人もいれば、そうは思わない人もいます。
こちらの動画を見てみてください。
マウスサウンドというのは、ざっくり言うと「唾の音」です。
これをいい音だと思う人もいますし、逆に「汚い」と思う人だっているわけです。
ASMRはまだまだ科学的に証明されていない
さて、こうしたASMRというのがぞくぞくする感覚だと説明しましたが、
それが何なのかということについて、まだまだ解明されていません。
シェフェールド大学のトム・スタッフォード教授はインデペンデント紙において、
「ASMRは実在の事象であろうが、これを本質的に証明するのは難しい」と書いています。
動画によって個人差が生じてしまい、科学的に検証することが難しいのです。
日本よりも、海外で研究が進んでおり、科学者の個人ブログなどで見解は多く述べられており、一説には共感覚の一種ではないかという説もあります。
投稿されているASMR動画のおすすめ4動画
それでは、ASMR動画をいくつか紹介します。YouTubeに投稿されている
ASMR動画の数は200万を超えています。その一部を紹介します。
マリア
世界的に有名なASMR動画投稿者である、mariaさんです。
チャンネル再生回数は、2億回を突破している大御所です。
外国の動画投稿者の多くは、彼女の影響を受けているといっても過言ではありません。
ドミトリー
MassageASMRというチャンネルに投稿しているドミトリーさんは、こうしたマッサージ動画を数多く投稿しています。
はとむぎ
日本国内にもASMR動画の投稿者が多数存在します。
はとむぎさんはその1人で、グーグルでASMRと検索をすると上位に表示されるので、有名ではないでしょうか。
華凛
華凛さんは雑誌やテレビなどでも紹介されるASMR動画投稿者です。
ASMR動画や音フェチ動画が紹介されるときに、華凛さんの動画がよく紹介されるので、知るきっかけになっているケースは非常に多いと思います。
まとめ
今回の記事をまとめると、次のようになります。
- ASMRとは気持ちよくなる感覚のこと
- 日本の「音フェチ」動画の存在が、ASMRを誤解させている
- ASMR動画は音だけじゃなくて、映像が大切
眠れない夜やなんだかそわそわして落ち着かないときは、
こうしたASMR動画をぜひ試してみてください。