ひとりあそび

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そうだ、ルルル文庫を読もう!

急に始まる少女小説を応援しようのターン

今回この記事を書こうと思ったきっかけはTwitterで公式から「ルルル文庫の新人賞募集停止」のお知らせが発表されてしまったからです。


数年前から、ルルル文庫はほぼ読み切り体制なんですがここ最近は数名の作家さんでローテして新刊を出している感じで(自称)愛読者としては危機感を感じてたところに新人賞募集停止ときてしまってですね・・・
ルルル文庫が1日発売の時からずっと追いかけてきたレーベルだし好きな作家さん(作品も)も多い、今のレーベルが徐々に縮小してしまってる状況が悲しすぎるので(だって最近チラシ的なルルルナビも入ってないんだから・・・)自分のおススメな作品を紹介していきたいと思います。

ルルル文庫は基本読み切り作品というイメージが強い(というか現に今そうだし)と思いますが、数年前までは普通にシリーズ物があったのですよ。ルルル文庫のシリーズ物だって面白いのあるんだよ!という事で今回は巻数が多めの作品を中心に紹介していきたいと思います!
あと前回書いたエントリー「最近の少女小説について語ってみるの巻」でもルルル文庫のおススメ作品を上げているので合わせていかがでしょうか。


花姫恋芝居シリーズ/宇津田晴


安心して読めるラブコメでお馴染み宇津田さんのシリーズ物で全6巻です。
大国の姫であるヒロインが政略結婚から逃れ運命の恋を探しに従者と双子の弟と共に旅に出るというストーリー
2巻以降、許婚である王子もちゃっかり旅に同行してヒロインに付き合って世直しをしていくという、まるで水戸黄門風なラブコメ物でラストまで安心して楽しく読めたシリーズです。

これもオススメ!

それぞれは読み切りなのだけど、「ご主人様なシリーズ」として世界観が繋がってたり1巻ヒーローの兄がサブキャラとして全作登場してたりラストは自らがヒーローポジになるというスピンオフ作品です。色々なタイプのカップルたちのラブコメが楽しいシリーズでした。

宇津田さんのデビュー作「珠華繚乱」シリーズだけ読んでなくて悔しいので、今度読もうと思う。


横柄巫女と宰相陛下シリーズ/鮎川 はぎの


横柄巫女と宰相陛下 (ルルル文庫)
鮎川 はぎの
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今は高瀬ゆのかさん名義でノベライズを担当される事が多いですね。鮎川 はぎのさんのデビュー作で全12巻です。
1巻は宰相陛下と呼ばれる宰相と、不器用なゆえ横柄巫女と呼ばれる巫女見習いが陰謀に巻き込まれて・・・という感じ。2巻以降は王宮に舞台が移るのですが、ヒロインカップルは「王」と「聖剣の巫女」という関係だし、サブキャラたちもそれぞれ色々なしがらみに縛られてるゆえ展開がとても切ないし痛々しく全体的にシリアスだった気がします。このシリーズは後日談も出ていて、それぞれ幸せそうな姿を読めて嬉しかったなぁ。このシリーズ何が凄いかというと6カ月連続刊行をやってた事ですね(2人組だから出来たんだろうけど)
ちなみに鮎川さんのルルルでの作品のほとんどは世界観が繋がっています(勝手に千一星教シリーズというくくりにしてる)というか「初恋グランギニョル」だけまったく違う世界観。もうそろそろ鮎川 はぎのさん名義の新作が読みたい・・な・・・・


プリンセス・ハーツシリーズ/高殿円

プリンセスハーツ―麗しの仮面夫婦の巻 (ルルル文庫)
高殿 円
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今は一般向けで活躍している高殿さんの王宮ロマンス物で全10巻(途中、短編集もある)パルメニアシリーズの1作品です。
初めは「パルメニア王国」を倒すという目的を果たすための共犯者という感じだったのが、徐々にお互いが大事な存在になっていくというのがとても良かった、というかペラっと読みなおしてみたらルシードがジルを罵り過ぎだった・・・(笑)最初は仮面夫婦でメリローズの身代わりだったのが、いつのまにか本当の夫婦になっていた、そんな感じです。王宮陰謀物でもあるので、ジルが自分の頭脳をフル回転して対抗していくのはハラハラしつつもすごく読み応えがあった。
最終巻のサブタイトル「大いなる愛をきみにおくろう」は本当に好きなタイトルで、最終巻ではルシードを愛する人たちの姿に泣いた・・・。
(余談ですが、孫世代の話「遠征王シリーズ」もオススメ。角川ビーンズからだし絶版(電子化してない)なので手に入りにくいのが難点。パルメニアシリーズはハマると大変なんですよ、番外編が同人誌収録ということが多々あるので)

桜嵐恋絵巻シリーズ/深山 くのえ

桜嵐(おうらん)恋絵巻 (ルルル文庫)
深山 くのえ
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ルルルの看板作家である深山さんの平安物で全10巻です(最終巻は後日談)
皇帝と舞姫の恋物語である舞姫恋風伝も好きだけど、桜嵐恋絵巻の方を上げてみる。
親から鬼つきの姫としてうとまれていたヒロインが、とある公達と出会って恋をしていくという感じでしょうか。二人の実家は敵対してたり深山さん作品のテンプレというかヒロインの親がまた残念だったりするのですが、二人で障害を乗り越えて幸せになろうとする姿がとても良かったです。確か本編ラストぐらいまでヒロインはヒーローに名前を教えなかったというのも奥ゆかしくて好き。

ひとまずそこそここのシリーズ長いのでまずは短いのからもどうですか的な

「隠れ姫いろがたり」は一番新しい作品ですね(まあ今月新刊出るけど)
こちらも平安物で、庶民育ちの皇女と兵部卿宮との恋物語です。上下巻なのでどうしても展開が早いのですが、糖度もあり真相含め上手くまとまっていて面白かったです、宮が攻めてます!

幽霊伯爵の花嫁シリーズ/宮野 美嘉

幽霊伯爵の花嫁 (小学館ルルル文庫 み 4-1)
宮野 美嘉
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ブラック路線でお馴染みな宮野さんのデビュー作で全7巻。幽霊伯爵と呼ばれるコルドン伯爵家に嫁いだ天涯孤独の美少女サアラが結婚生活を満喫する話(?)このシリーズの見どころは、出てくるキャラがヤンデいるんだけど最大のヤンデレはヒロインだというところだと思ってる。どこか壊れたヒロインが繕ってた部分を旦那様によって暴かれたり、したたかな嫁にしてやられたりするシリーズでもあり、義息子や義母(幽霊)のツンデレが可愛かったり。

ブラック路線なら!

ひとまず読み切り作品からという手もアリだと思う!という事で。この2作は前回も上げたのだけど好きな作品なので
暴君と→ナチュラルにみんな病んでるという。一番まともなのは暴君なはずのヒーロー、茨姫→男嫌いな伯爵令嬢と癖のある従者との下剋上ラブでヒロインの「この男の子供なら産めます」発言に笑ったw

クラシカル・ロマンシリーズ/華宮らら

ルルル文庫 ルチア クラシカルロマン(イラスト完全版)
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これはシリーズ物というか三部作ですね。
王宮ラブロマンスで陰謀物ですがヒーローと一緒に頑張る王女シリーズという感じでしようか。1巻はクーデターに巻き込まれた王女が主人公、2巻目は庶子である王女が王位継承争いに巻き込まれたり、3巻目は中立国の王女が国の為に何が出来るか模索するという感じでした。
時系列的には、薔薇の戴冠(2巻)→嵐の舞う花(3巻)→ルチア(1巻)だそうです。ちなみに「英雄の占星術師」(確か全2巻)シリーズは同じ世界観。

封殺鬼シリーズ(神島桐子編)/霜島ケイ

封殺鬼―鵺子ドリ鳴イタ〈1〉 (ルルル文庫)
霜島 ケイ
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「封殺鬼」シリーズ自体はかなり長編かつ本編は結構前に完結してるしでちょっと手に取りにくい感がハンパないのですが、ルルル文庫で出ている「神島桐子編」(本編の神島達彦の祖母)は過去の話で完全に独立してるので実はルルル文庫のシリーズから手を出しても問題はないんです(ドヤ というか、わたし自身も本編未読です。

ちなみに他の本家である、秋川や御影は出てこなく神島家内の話。
昭和初期が舞台で、軍部とかが勢力を増してきた時代なのでどこか全体的に暗い雰囲気なんだけど鬼たちと桐子のたちのやり取りがとても面白いシリーズ。基本的に神島家当主として泰然としている桐子なのだけど、たまに見せる子供っぽい一面がとても魅力的だったと思います。ちょっとルルル文庫では異色な作品だけど、桐子が女学生になったり弓ちゃんが少女小説を音読したり将来の旦那が出てきてたり結構パルピテーションしてると思うの。
ちなみに、鵺子ドリ鳴イタ(全4巻)→帝都万葉→クダンノ如シ(上中下)という流れです。
あと、本編の番外編である「封殺鬼 花闇を抱きしもの 上下」(桐子と鬼たちの出会いの話)と「鳴弦の月」(鬼たちの過去編)は唯一新装版として也さんのイラストで発売されました。

本編軸の新作も出てる訳で

ここからカズキヨネさんにイラストに変更になったのだけど、これ以降新作出てないんだよね・・・・・
時代が変わっても鬼たちは変わらなくて安心したけど、桐子の「鬼同丸!雷電!」の呼び声がなくて寂しい・・・


ちなみにこんなのもありました(おまけ)

花嫁アンソロジー

ルルル文庫 花嫁アンソロジー(イラスト完全版)
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ちなみに花嫁アンソロジー以降、出なかったので(今後も出なさそう)これが最初で最後のアンソロジー。
作家陣は、深山さん片瀬さん葵木さんでした。
深山さんが平安物(高星さんのイラスト)片瀬さんが魔界物(ただし愛玩王子の後日談のためちょっと不親切ではあった)葵木さんは中華後宮物(デビュー作である「女王家の華燭」と同じ世界観)でそれぞれ違った話が読めて面白かったですけどねー

今回はあげないけれど(疲れたから 笑)もちろん読みきり作品でも面白い作品だってあるんですよ!


タイトルだけ上げると、「侍ニーティ」(みどうちんさん)「吉原夜伽帳」(ミズサワヒロさん)は本当に良作だっただけにもっと読まれて欲しいな・・・

(ちなみにここで上げてる作品はほぼ電子書籍化されてると思います(封殺鬼の新装版はないかも)というかむしろ紙だと手に入りづらいかも。商品リンクは特にkindleにしてないという不親切さ 笑)

という事で、自分なりにおススメな作品を上げてみたのですかどうでしょうか?少しでも興味を持ってもらえたらとても嬉しのですが・・・^^
あとここで紹介した作品って結構古くてですね・・・・読書メーターにも登録する前に読んだ作品も結構あって大変でした、内容があやふやであまり紹介になってないのが辛いところで読んでみると内容違わね?となる事大だと思うので先に謝っておきます、すみません。あと自分が紹介してないシリーズ物もまだあるので興味があったらぜひ!

ルルル文庫に関わらず、今の少女小説って縮小されつつある小さなジャンルなんですよね。こうやって定期的に色々紹介するってきっと大事なことなんだよなぁと思ったり(というか今回、この記事を書くにあたって過去のラインナップをみたんですが、今書かれてない作家さんが多くてですね・・・とても切ない気持に・・・)

最初に書いたとおりルルル文庫新人賞停止という理由もあったのですが、実はフォロワーさんであるみかこさんのエントリー「ルルル文庫新人賞が中止。悲しいのでルルル文庫のオススメを紹介します」(晴れたら読書を)を読んで触発されたからというのもあります。色々な作品を紹介されてて、いつも興味深く読ませて頂いてます。

という事で、長くなりましたがここまで読んで下さってありがとうございました。少しでも参考になれば嬉しいです!
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